生保じわり円債回帰へ、為替ヘッジコスト高と予定利率引き下げで妙味 – ブルームバーグ

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日本の生命保険会社が、金融緩和策の長期化による影響で運用に消極的だった国内債券を見直し始めた。為替差損の回避(ヘッジ)コスト高で米国債などの外債投資の収益率が低下している上、保険契約者に約束する運用利回りである予定利率の引き下げで国内債の投資がしやすくなっているためだ。

  日本生命保険は2018年度の運用計画で、昨年度の当初計画では「横ばい」だった国内債の残高目標を「横ばいから増加」に引き上げた。明治安田生命保険は「減少」から「やや増加」に、住友生命保険は「横ばい」から「増加」に変更。三井生命保険は「数百億円減少」から「横ばい」に変えた。

  財務省によると、昨年3月末時点の超長期国債の発行残高のうち、生損保等の保有は過半数に当たる137兆円で、金融緩和のために巨額の国債を買い入れている日本銀行の約2倍。日本証券業協会の統計によれば、生損保による超長期国債の買越額は昨年度に3兆円を超えたものの、前の年より26%減った。ただ、年明け以降に限れば、1兆1237億円の買い越しと、ほぼ前年同期並みの規模に戻っている。

  生保各社が4月に開いた記者説明会では、日本生命の秋山直紀財務企画部長は、国内債の運用について、低金利が続いているため投資が加速するとは考えていないとしながらも、「予定利率の引き下げや一時払い保険に見合う部分では買っていく」と発言。住友生命の松本厳上席執行役員兼運用企画部長も、超長期債への投資に慎重な姿勢を示す一方、「予定利率が下がって、今の利回りでも賄える部分もある」と述べた。

  生保にとっては、ドル建て債券よりも円建て債券の運用環境が従来より改善している。ドル・円の為替ヘッジコストは、5年前に日銀の黒田東彦総裁が就任した当初は年率0.2%台だったものが、足元は米国の利上げ加速観測などを背景に2.50%前後となっている。

  また、新規保険契約の予定利率は、金融庁が標準利率を従来の1%から昨年4月に0.25%へ引き下げたのを受けて改定された。日本生命の終身保険などは0.40%と、生保が運用する超長期国債の中で最も流動性の高い20年物の新発債利回り0.5%台より10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い水準に変更されている。





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