【三重銀行/第三銀行】地銀大再編時代に問われる効率化とスピード感 – M&A Online (登録)

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【三重銀行/第三銀行】地銀大再編時代に問われる効率化とスピード感

 三重県に本店を置く三重銀行<8374>と第三銀行<8529>は、2017年2月に経営統合に向けて基本合意したと発表した。両行は2018年4月に共同持株会社の傘下に入る予定だ。

 両行のみならず、地方銀行は日銀のマイナス金利政策などを背景に厳しい経営環境が続き、今後も全国各地で再編が予想される。両行の経営統合の狙いについて見ていきたい。

【企業概要】三重銀行は北勢地域、第三銀行は南勢地域に強み

 三重銀行は1895年11月に株式会社四日市銀行として創業。同地域の銀行と合併を繰り返し、1939年12月に現在の商号である三重銀行に改称した。その後、1986年11月に名証二部へ上場。1988年9月に同一部へ指定替えし、1996年12月に東証一部へ上場している。

 本店所在地は三重県の四日市市、2017年3月末時点で資金量は1兆7,602億円、貸出金残高は1兆3,811億円。店舗数は75店舗(うち三重県57、愛知県16、東京1、大阪1)を展開している。

 「地域とともに、みなさまとともに」をテーマに、「地域とともに発展する銀行」、「お客さまとともに栄える銀行」、「株主・従業員とともに歩む銀行」を経営理念に掲げ、地域社会の発展に貢献し、信頼される銀行を目指すとしている。

 一方の第三銀行は、1927年7月に三重無尽株式会社として三重県熊野市で創業。三重勧業無尽と共融無尽との合併を経て、1951年10月に相互銀行業の免許を受け、第三相互銀行に商号を変更。1961年10月に大証・名証二部に上場し、1973年8月に同一部に指定替え。1989年2月、普通銀行に転換し、商号を第三銀行に変更した。同年11月に東証一部に上場している。

 本店所在地は三重県松阪市、2017年3月末時点で資金量は1兆7,907億円、貸出金残高は1兆2,570億円。店舗数は98店舗(うち三重県64、愛知県18、大阪6、和歌山5、岐阜2、奈良2、東京1)を展開している。

 「地域に役立つ銀行」を経営理念とし、「地域社会に奉仕し、顧客に信頼され親しまれる第三銀行」、「逞しい活力と豊かな創造力を持ち、着実に発展する第三銀行」、「個性を活かし、明るい魅力ある職場をつくる第三銀行」を掲げている。

 両行とも三重県を本拠とし、資金量・貸出金残高等の規模はほぼ同等である。また、三重銀行は四日市市に本店を置き、県内でも北勢地域の店舗網が充実しているのに対し、熊野市で創業した第三銀行は南勢地域に強みを持っている。今回の経営統合は地域的には補完関係が大きいと見ることができるだろう。

【経営陣】住友グループとの結びつきが強い三重銀行

 三重銀行は住友グループとの結びつきが強く、過去多くの頭取を住友銀行(現三井住友銀行)から受け入れている。現在の取締役頭取(代表取締役)の渡辺三憲氏も同行出身。1978年4月に住友銀行(現三井住友銀行)に入行し、同行取締役兼専務執行役員を経て、2013年5月に三重銀行顧問に就任。副頭取を経て2015年4月より現職。62歳。

 第三銀行の取締役頭取兼執行役員(代表取締役)の岩間弘氏は生え抜きの人材。1977年4月に第三銀行に入行後、支店長や総合企画部長などを歴任し、2012年6月に現職に就任。63歳。

【大株主】公的資金の注入を受けた第三銀行

 三重銀行は住友グループと親密な関係にあり、銀泉、三井住友銀行、三井住友カードといったグループ企業が上位株主に名を連ねている。ちなみに、筆頭株主の銀泉とは大阪に本社を置き、損害保険代理店事業、生命保険代理店事業。ビル事業、駐車場事業、不動産コンサルティング事業等を行う総合コンサルタント業。三井住友系である。

表1:三重銀行の上位株主

保有者名 所有株式数(株) 持ち株比率(%)
銀泉(株) 10,626 7.88
(株)三井住友銀行 7,765 5.75
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 4,506 3.34
三重銀行従業員持株会 4,274 3.17
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3,339 2.47
三井住友カード(株) 3,306 2.45
(株)セディナ 3,248 2.4
住友電装(株) 2,194 1.62
大日本住友製薬(株) 2,057 1.52
SMBCフレンド証券(株) 1,926 1.42
43,244 32.07

2016年3月末時点、有価証券報告書に基づきM&AOnline編集部作成 

 一方、第三銀行はリーマン・ショック後の2009年3月に300億円の公的資金の注入を受けており、筆頭株主は整理回収機構となっている。その他は金融機関を中心に分散している。

表2:第三銀行の上位株主

保有者名 所有株式数(株) 持ち株比率(%)
(株)整理回収機構 60,000 24.55
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口) 20,762 8.49
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口4) 10,919 4.46
第三銀行職員持株会 7,721 3.15
(株)みずほ銀行 6,369 2.6
損害保険ジャパン日本興亜(株) 4,998 2.04
東京海上日動火災保険(株) 3,753 1.53
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口9) 2,696 1.1
日本生命保険相互会社 2,600 1.06
明治安田生命保険相互会社 2,499 1.02
122,319 50.05

2016年3月末時点、有価証券報告書に基づきM&AOnline編集部作成





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