債券は下落、米金利上昇や円安が重し-日銀現状維持で一時買い場面も – ブルームバーグ

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09金融, 新発10年国債利回り コメントはまだありません



債券相場は下落。米国債市場で長期金利が上昇したことや外国為替市場での円安進行を背景に売りが優勢だった。日本銀行が金融政策の現状維持を決めたことでいったん買い安心感が広がったものの、黒田東彦総裁会見を控えて相場上昇は限定的となった。

  16日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比9銭安の150円37銭で取引を開始し、150円34銭まで下落。日銀会合結果発表後の午後の取引では下げ幅を縮め、横ばいの150円46銭まで戻した。終了にかけて伸び悩み、結局は3銭安の150円43銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「前日の欧米市場の流れを受けて上値の重い展開。日銀会合の結果が出て若干買い戻された程度だ」と話した。「今週も相場のレンジは変わっておらずほぼ横ばい。国債大量償還の影響もあり、利回りが取れる超長期ゾーンは需要がある。これは来週も続くだろう」と述べた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高い0.06%で開始。午後に入ると0.055%に戻している。新発20年物の161回債利回りは1bp高い0.565%、新発30年物の55回債利回りは1.5bp高い0.805%に上昇した。

  日銀は16日の金融政策決定会合で、昨年9月に導入した長短金利操作付き量的・質的金融緩和の枠組みによる金融調節方針の維持を決定した。金融調節方針は、誘導目標の長期金利を0%程度、短期金利をマイナス0.1%といずれも据え置いた。長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどとなる「約80兆円」も維持した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、日銀会合結果について、「早期出口に結びつく文言はなし。長期国債買い入れの減額もなく、結果待ちだった投資家にとって買い安心感につながった」と指摘した。

  今回の会合結果を踏まえ、午後3時半から黒田総裁が定例会見を行う。総裁会見では、金融正常化に向けた「出口戦略」に関する議論があったかどうかへの発言内容が焦点となる。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「会見で出口についてどう言及するかは注目される。ただ、物価が低迷する中で出口について明確化するのは難しいので、結局はあいまいな話に終始するしかなく、取引の材料にはならないのではないか」とみている。パインブリッジの松川氏は、「原油価格の低下もあり、世界的なインフレ期待が低下基調にある中で慎重姿勢は崩さないと思われる」と述べた。 

米金利上昇

  15日の米国債相場は下落。米10年国債利回りは前日比4bp上昇の2.16%程度で引けた。欧州市場での入札や英金融当局のタカ派的な姿勢を手掛かりにドイツ国債や英国債が下落。米国債相場も朝方から軟調に推移した。16日の時間外では2.17%台に上昇する場面があった。東京外為市場では円が対ドルで売られ、111円台前半となっている。

  JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「きょうは円安や海外金利の上昇を背景に、円債も米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けた金利低下の一部が剥落している」と説明した。

  岡三証の鈴木氏は、「来週は特別な材料もないが、きょうの黒田総裁の発言に対する期待もあり、流れとして円安基調になりそう。相場の上値を少し重くしそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)がバランスシート縮小の具体策を出しており、米利上げ観測が続く中でもある」と述べた。



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