【日本株週間展望】一進一退、米金利や為替の動き鈍い-決算手掛かり – ブルームバーグ

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8月1週(7月31日-8月4日)の日本株相場は一進一退となりそうだ。米金融当局が利上げを急がないとの観測から為替市場ではドル高・円安が進みにくく、上値が抑えられるなか、世界経済の回復基調に加え良好な企業業績が支えとなる。主要企業の四半期決算の発表が進み、個別物色が続く。

  米国では1日にISM製造業景気指数と新車販売台数、4日に雇用統計が発表される。ブルームバーグ調査によると、7月のISM製造業景気指数は56.2、雇用統計では非農業部門雇用者数が18万3000人増と、いずれも前の月の水準を下回ると見込まれている。高木証券の勇崎聡投資情報部長は「ISM指数が多少低下しても50台半ばを維持すれば、米景気に対してネガティブになることはない」と述べ、米経済の緩やかな回復基調が確認できるとみる。中国で31日発表される7月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.5と、年初来の高水準を維持する見通し。

  もっとも、米国は利上げを急ぐほどでもない「適温経済」で金利の上昇圧力は弱く、ドル・円相場は円安方向に振れにくい。物価動向をみる上で注目される6月の個人消費支出(PCE)は、ブルームバーグ調査ではPCEデフレータが前月比横ばいと予想されている。利ざやの改善や業績の上積みが期待しにくい金融や輸出関連の一角を買い進むことは難しく、相場を押し上げるエネルギーは乏しい。ロシア疑惑を抱えるトランプ米政権、加計学園問題で追及を受ける安倍政権と、日米政治の不透明感も売買手控え要因だ。

  相場全体が大きく動きにくいなか、手掛かりとなるのが国内企業決算。大和証券の集計によると、業績予想の上方修正と下方修正の数の差を示す2017年度リビジョンインデックス(RI)は27日現在26.2%と、前週の6.5%から大幅に改善した。同証ではガイダンスが保守的だった面もあるが、為替以外の実体の改善もあるとし、今後は外需を中心に上方修正が続くと予想する。第1週は31日にパナソニック、村田製作所、三井住友フィナンシャルグル-プやみずほフィナンシャルグループ、1日にソニーやホンダ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、4日にトヨタ自動車などが発表を予定。米国では1日にアップルが発表する。7月4週の日経平均株価は週間で0.7%安の1万9959円84銭と、2週連続で下落した。

  • <<市場関係者の見方>>

三菱UFJ国際投信・戦略運用部の向吉善秀シニアエコノミスト
「8月の株式相場は要注意というのがコンセンサスになっており、ことしはロシアゲートなどで米政策の足を引っ張る材料が出てきそう。決算が一巡すると買い材料に乏しくなる。IT関連の株価が割高ではないかとの見方が出てきており、6月の鉱工業生産でIT関連の生産が落ち込むようなら売りが先行しかねない。ただ、景気がしっかりしていることは株価にもプラス、今期の1割増益がコンセンサスの中、調整すれば割安感も出てくる」

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト
「輸出企業中心に良好な業績が確認され、指数は強含みで推移しそうだ。日経平均の予想PERは14倍台前半で割安、企業の想定レートと比べてドル・円は円安水準で業績期待があり、下値不安は小さい。米経済指標が急激に悪化さえしなければ、FRBの資産規模縮小の開始時期がより明確になる。米国の長期金利は上向き、為替はドル高・円安方向となり、日本株にも安心感が出るだろう。ただ、日米政治の不透明感は相場全体の上昇を妨げている。割高感のある米テクノロジー株の下落懸念など、目先のリスクを警戒して日本株買いに積極的になりきれない部分もある」

アセットマネジメントOneの浅岡均ストラテジスト
「米長期金利が低く、ドル・円もレンジ相場で指数は方向感が出にくい。主要企業の堅調な業績は既に株価に織り込まれており、決算は売りの口実にされやすいため、株価パフォーマンスでは相対的に小型株優位が続くだろう。米国の物価が上がらない中、米経済指標では個人消費支出に注目している。国内では決算の見極めに集中、安倍政権を巡る問題で今はシナリオを描きにくく、投資家は売買に慎重にならざるを得ない」

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