ヤオコー/直輸入ワイン拡大で貿易子会社設立、70SKUを販売 – 流通ニュース

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ヤオコーは9月21日、直輸入ワインの取り扱いを拡大すると発表した。現在、イタリアワインを中心に53SKUを展開しているが、今年度中に70SKUにまで取り扱いを拡大する。

同日、埼玉県熊谷市のヤオコー熊谷物流センターで、イタリアのワイン生産者を招き、直輸入ワインの取り扱い拡大について説明会を開催した。

<直輸入ワイン発表会>
直輸入ワイン発表会

ヤオコーの年間のワイン売上高は約20億円程度だが、直輸入ワイン売上高の構成比は現在通期で10%程度となっており、今年度は直輸入ワイン売上高で約2億円を見込んでいる。

2017年8月に、休眠会社のヤオコープロパティマネジメントを小川貿易に商号変更し、貿易業務を専門とする子会社「小川貿易」を設立し、輸入体制を強化した。

小川貿易の資本金は1000万円で、代表取締役には小林正雄(ヤオコー副社長)が就任している。2017年10月に事業を開始し、2018年3月から本格稼働している。

輸入ワインのほか、オリーブオイルや菓子など輸入食品も手掛ける予定で、2020年には売上10億円を目標としている。

<ワイン専用の貯蔵庫>
ワイン専用の貯蔵庫

2017年10月に開設した「熊谷物流センター」にワイン専用の貯蔵庫を確保し、リーファコンテナにより一定の温度を保ち輸入したワインを、国内でも一貫して自社設備で適切に管理できる体制を確立した。

直輸入ワインの取り組みは、2013年のクリスマスにイタリアのワイナリーモレット社のスパークリングワイン「プロセッコ」を輸入したのが始まりで、目標を上回る結果を達成したため、取り扱いを拡大した。

輸入実績は、2016年度は6万本(40フィートコンテナ5本)、2017年度は42万本(同35本)、2018年度は59万本(同50本)に拡大した。

2018年度の輸入国は、イタリア、フランス、スペイン、チリ、アルゼンチンとなっている。2019年度は70万本(同58本)に直輸入ワインの取り扱いを拡大する計画だ。

9月から、新たにイタリア・トスカーナ州のモテテッキオ社「キャンティ750ml」(798円)、「同クラシコ」(税別1280円)、「同クラシコリゼルヴァ」(2480円)やイタリア・ロマーニャ州のCIV&CIV社の「ランブルスコ ディ モデナ フリッツァンテアマビーレ750ml」(598円)などを新規投入する。

<ヤオコー直輸入ワイン売場(小田原ダイナシティ店)>
ヤオコー直輸入ワイン売場(小田原ダイナシティ店)

売場展開では、直輸入ワインを全面に打ち出すことで、直輸入ワインの売上構成比を着実に伸ばしてきた。

2017年8月の直輸入ワインの売上構成比は1.9%だったが、2018年8月には12.6%まで拡大した。年度末には単月で14.0%の構成比を目指す。

執行役員の神戸達也グロッサリー部長は「直輸入ワイン開始前は、ワインの輸入事業者の商品をスポット商品としてコンテナ買いすることでオリジナルワインとしていたが、コンテナ売り切りで安定供給できないことや価格の引き下げが難しいといった課題があった。自社でワインの産地を開拓することで、中間マージンをカットしより手ごろな価格で、品質の高いワインを供給したい」と語る。

開発コンセプトは、「ワインを通して、食文化のさらなる発展に貢献する」で、食事との相性を重視した。

ターゲットは、ワインのエントリーユーザー、ミドルユーザーで、価格帯は598円~1580円、主要価格は798円とした。

<直輸入ワインは専用POPで訴求(小田原ダイナシティ店)>
直輸入ワインは専用POPで訴求(小田原ダイナシティ店)

生産地は、ベース作りとしてイタリア、フランス、スペインを開拓し、成長性を見込みチリ、アルゼンチンを開拓している。生産者との強固なパイプ作りを行い、商品供給の安定性と継続性を確保することを目指す。

イタリアの産地開拓では、現地企業のミコ社を活用している。ミコ社は、イタリア全土の87ワイナリーと食品生産者によって設立された共有輸出窓口で、ヤオコーが日本に輸入販売するのにふさわしい品質と条件を生産者と交渉している。

ミコ社を通じて、ヤオコーのバイヤーが現地ワイナリーを直接訪問し、畑や醸造設備を1件1件確認し、ヤオコーのワインに対する思いを共有し一緒に取り組みができる生産者を開拓しているという。

2013年には、イタリア・ベェネト州のモレット社、2014年にはトスカーナ州のモンテッキオ社など、伝統あるワイナリーと直輸入の取り組みをスタートさせ、現在、イタリア北部から南部・シチリア島まで、幅広い地域のワインをヤオコーで提案している。

イタリアから直輸入ワインを開始しアイテム数も多いため、現在、直輸入ワイン売上高の国別構成は75%がイタリアワインとなっている。

<ワイン専用貯蔵庫は18度で温度管理>
ワイン専用貯蔵庫は18度で温度管理

熊谷物流センター内に設置したワイン専用貯蔵庫は、延床面積約1650m2で、25万本を保管できる。室内は18度で定温管理をしている。

直輸入ワインのほか、ナショナルブランドのワインも保管しており、500SKUを保管する。

<店舗の棚割りを再現したピッキングスペース>
店舗の棚割りを再現したピッキングスペース

ヤオコーのワイン売場は、アイテム数が多く商品陳列に時間がかかるため、倉庫のピッキングスペースでは、売場の棚割りを再現した。

売場の棚割りに合わせて、商品を1本ずつピッキングすることで、折り畳みコンテナ一つを開けると1つの棚の商品を並べられ、店舗での商品陳列の時間を削減できる。

ワイン専用の1本ずつ収納できる折り畳みコンテナを採用したことで、ワインは1本ずつの納品を可能にした。1本単位で店舗に納品できることで、店舗のバックヤード在庫はなくなり、店頭在庫のみの販売を実現した。

<ワイン専用の折り畳みコンテナ>
ワイン専用の折り畳みコンテナ

ヤオコーでは、毎月第2土曜日か第3土曜日をめどに、月1回、ワイン全品が20%引きとなる「ワインの日」を実施している。同時に、チーズ全品が割引となる「チーズの日」、生ハム全品が割引となる「生ハムの日」を開催することで、ワインのトライアルユーザーの拡大を図っている。

年2回、ヤオコークラブカード会員を対象に抽選で100組200人が参加し、約200種類のワインが試飲できる特別ワイン試飲会を大宮と幕張で開催している。

特別ワイン試飲会は、取引先メーカーやインポーターも協力しており、ヤオコーの酒類売場担当者も参加することでワインに対する商品知識・接客技術を向上させる場ともなっている。

<ワインでは全品対象の20%引きセールも実施>
ワインでは全品対象の20%引きセールも実施

直輸入ワインの拡大を記念して、9月22日ららぽーと富士見店、23日浦和パルコ店、24日小田原ダイナシティ店で、イタリアのワイン生産者による店頭試飲会を実施する。

ヤオコーが直輸入ワインを開始するにあたり、ワイン産地であるイタリアと同等の価格を提示したため、当初は取引を断られた経緯がある。

来日したイタリアのモンテッキオ社の担当者は、「イタリア人が日本の人がどんなことを考えているのかを知るのは簡単ではないが、ヤオコーがどれだけ真剣に自分たちのワインを売ろうとしているが言葉で伝わった。当初は価格を理由に売れないといったが、ヤオコーがこれだけの数量を販売する長い交渉で合意ができた。また、ヤオコーの人は真面目だと思った」と述べた。

<ワインとチーズの関連販売も強化(小田原ダイナシティ店)>
ワインとチーズの関連販売も強化(小田原ダイナシティ店)

CIV&CIV社の担当者は、「ヤオコーとは最初、価格では合意できなかったが、ヤオコーがどういった品質のワインを売りたいということが明確だった。当社は、世界の中級から上級の最高スーパーマーケットと取引をしている。その中でヤオコーと取引する上で、全く疑問を感じませんでした」と述べている。

<ワイン専用貯蔵庫の後方はパレット単位で在庫管理>
ワイン専用貯蔵庫の後方はパレット単位で在庫管理

グロッサリー部の本橋良則酒・ギフト担当部長は、「国内でワイン消費量が拡大しているものの、ワインのエントリーユーザーは、何を買ったらよいのか分からない状況があり、直輸入ワインを増やすことで、料理に合わせやすいワインを提案し、ヤオコーワインのファンづくりを目指す」という。

日本人1人当たりの年間のワイン消費量は2011年の2.2リットルから2015年は3.2リットルと順調に拡大しており、将来的には5リットルまで拡大すると見られている。





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