多くのサービスで収益が悪化 介護報酬改定が影響 平均収支差率は中小企業並みに – 介護のニュースサイト Joint

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《 社保審・介護給付費分科会 12月28日 》

厚生労働省は12月28日、介護保険のサービスを提供する施設・事業所の経営状況を把握するための調査(経営概況調査)の結果を、社会保障審議会・介護給付費分科会に報告した。
 
2015年度の決算にもとづくデータをみると、全21種類のサービスのうち16種類で収支差率が前年度より低下している。大幅なマイナスだった介護報酬改定が最大の要因だ。全サービスの収支差率の平均は3.8%。4.9%だった前年度から1.1ポイント下がり、中小企業の平均(2014年度:3.6%)とほぼ同じ水準になっている。
 
第134回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
この調査は、改定をめぐる議論に活かす目的で3年に1度のサイクルで行われているもの。前回の改定の影響をより正確に掴むため、今回から初めて前後の2年間が対象とされている。全国1万6280の施設・事業所に収支などを尋ね、47.2%から有効な回答を得たという。
 

 定期巡回、小多機は好転

 
結果によると、居宅介護支援を除いた20種類のサービスがプラスの収支差率を維持していた。ただし、介護保険3施設や訪問介護、通所介護、特定施設、グループホームなど16種類のサービスで収益が悪化している。定期巡回・随時対応型サービスや小規模多機能、看護小規模多機能といった地域密着型サービスは、加算の拡充などの推進策を受けて好転した。
 

 
居宅介護支援の収支差率が引き続きマイナスにとどまっていることについて、厚労省の担当者は「他のサービスに併設されている事業所が多い。単体の数字だけで善し悪しは評価できない」と説明。3.3ポイントのプラスとなった福祉用具貸与についても、「公定価格が決まっていないので評価しにくい。今後より詳しく分析していく」としている。
 
調査の結果ではこのほか、17種類のサービスで収入に占める給与費の割合が上がったことも分かった。基本報酬が減額となった一方で、「介護職員処遇改善加算」が拡充されたためとみられている。
 

 改定に向け来年度にも調査を実施

 
前回の改定をめぐる議論では、全国の介護サービスと中小企業の経営状況の比較が用いられた。当時の直近のデータによると、収支差率の平均は介護サービスが約8%、中小企業が約2%。両者の格差を財務省などが問題視し、報酬の大幅な引き下げにつながった経緯がある。今回の全サービスの平均は3.8%で、中小企業は昨年度の時点で3.6%だった。厚労省の担当者は、「財務省からは中小企業並みにすべきと指摘されてきたが、昨年度の改定である程度均衡が取れたのではないか」と話している。
 
厚労省は今後、対象の施設・事業所がより多い調査(経営実態調査)を来年度に実施し、今年度の状況を把握する考え。改定前に収集される最も新しいデータとなるため、その結果が持つ意味は今回のものより大きくなる。公表は10月の予定だ。

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