米国シェール革命が塗り替える「石油勢力図」 減産OPECの間隙つく – Newsweekjapan

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シェール革命によって石油輸出を急拡大する米国は、世界の石油勢力図を根本的に塗り替えつつあるようだ。

まず、米国の原油輸入が急減したことで、OPEC(石油輸出国機構)などの産油国が長年にわたって頼りにしてきた、この世界最大の市場が縮小してしまった。

そして今、ほんの2年前まで政府が禁止していた米国産石油輸出が膨らんでおり、OPECが優位性を持つ「最後の牙城」のアジアにおいても、米国産石油による挑戦に対峙しなければならなくなった。

米国産石油の中国向け輸出は増大しており、この世界の2大国のあいだに、2016年までは存在すらしていなかった、エネルギーという貿易分野が生まれつつある。対中貿易赤字の縮小に努める米国政府にとっては朗報だ。

こうした大きな変化は、最近発表されたデータにも反映されている。米国は今や、最大の石油輸出国サウジアラビアよりも多くの石油を生産しており、今年末までには生産量においても首位の座をロシアから奪う可能性が高い。

この成長には、米エネルギー情報局(EIA)も不意を突かれた格好だ。EIAは今月に入り、2018年原油生産量予測を1059万バレル/日に引上げた。わずか1週前に出した前回予測よりも30万バレル/日も多い数値だ。

2016年に米国が石油輸出を開始した当時は、最初の輸出先は自由貿易協定のパートナーである韓国と日本だった。中国が主要な買い手になると予想する者はほとんどいなかった。

トムソンロイターの金融端末アイコンによるデータでは、2016年以前はゼロだった米国産原油の中国向け輸出は、今年1月には過去最高の40万バレル/日、金額にして約10億ドルに達した。

これに加えて、1月には50万トン、約3億ドル相当の液化天然ガス(LNG)が米国から中国に向けて出荷されている。

縮小する対米貿易黒字

米国からの石油供給は、中国が抱える巨額の対米貿易黒字の削減に役立っており、中国の貿易は不公正だと主張するトランプ大統領に対する反論材料になるかもしれない。

「トランプ政権発足以来、中国の対米黒字に対するプレッシャーは相当に大きい。米国産石油の購入は、貿易不均衡の縮小という目標に向けた前進になる」と、コモディティ商社マーキュリアの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のマーコ・デュナンド氏は語る。





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