制裁に苦しむ北朝鮮で「覚せい剤密輸」が再び始まった(高英起) – 個人 … – Yahoo!ニュース 個人

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中国は、昨年11月に国連安保理で採択された対北朝鮮制裁決議2321号の規定に基づき、今年2月に北朝鮮産の石炭の輸入を停止する措置を取った。制裁で定められた年間輸入量の上限に達したからだ。

輸出ができなくなり、大ダメージを受けた北朝鮮の炭鉱、貿易会社など石炭産業に従事する人々は、来年1月の輸出再開を指折り数えて待っていた。ところが国連安保理は今月5日、北朝鮮産石炭の輸出を全面的に禁止する内容を含む、制裁決議2371号を全会一致で採択した。これで、輸出再開は絶望的になった。

そんな彼らが苦境打開のアイテムとして持ち出したのが覚せい剤だ。北朝鮮がかつて、国家的に覚せい剤の密輸を行っていたのは周知のとおりである。しかし近年はそこから手を引き、むしろ北朝鮮国内における薬物汚染が話題になることの方が多かった。

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それがここへきて、再び外貨獲得のための覚せい剤密輸が始まった可能性がある。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK情報筋によると、その手口は次のようなものだ。

まず、貿易会社の幹部は、中国から覚せい剤の原料となるフェニル酢酸を小麦粉に偽装して取り寄せる。見かけが似ており、見ただけでは区別できないため、税関を通ってしまうのだという。

しかし、最近は税関検査が厳しくなり、原料の取り寄せができないこともある。そのような場合には、原料を国内で調達する。供給源となっているのは、国を代表する科学研究機関である国家科学院だ。

科学院所属の科学者たちは、フェニル酢酸の原料の一つ、シアン化ベンジルの作り方を独学で習得し、製造している。おそらく科学院の幹部と人民保安省(警察)、国家保衛省(秘密警察)が黙認、または結託しているものと思われる。

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平城(ピョンソン)の情報筋によると、科学院からはシアン化ベンジルはドラム缶1本(200キロ)で1万ドル(約110万円)で卸される。それが流通過程を経て、末端の生産者の元に届く頃には、値段が20倍に跳ね上がる。

情報筋は、覚せい剤の製造場所については触れていないが、おそらく科学院にある平城の隣の順川(スンチョン)で製造されているものと思われる。化学工業都市として知られ、李秀福(リスボク)化学工業大学があり、研究者が集まっている順川には以前から覚せい剤の生産基地(順川製薬工場)があると指摘されてきた。

また、東海岸の咸興(ハムン)でも同様の流れで覚せい剤が製造されているものと思われる。市内には科学研究分院、咸興化学工業大学、興南製薬工場がある。

製造された覚せい剤の多くが中国に密輸されるものと思われるが、もし大量に流入すると慣れば中国政府は黙っていないだろう。

ブルッキングス研究所の2010年の報告書によると、吉林省朝鮮族自治州延吉市では、1995年には44人に過ぎなかった麻薬中毒者の数が、2010年には2100人に達するなど、北朝鮮産の覚せい剤により深刻な社会問題が発生している。

製造が増えれば、北朝鮮国内への流通量も増え、薬物汚染がさらに深刻になりかねない。

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