コラム:物価高で窮地の英中銀、市場が助け舟も| ロイター – ロイター

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Swaha Pattanaik

[ロンドン 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] – 願いというものは、そうあってほしくない形で実現してしまう場合がある。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のカーニー総裁はずっと望んでいた物価上昇をついに手に入れたが、時期が悪い上に上昇率も大き過ぎる。ただし市場がBOEの窮地をある程度救ってくれるかもしれない。

英国立統計局が21日発表した2月消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は2.3%に加速し、2013年以降初めてBOEが目標とする2%を上回った。1年前のほぼゼロから様相が一変したとはいえ、BOEとして喜べる要素はほとんど見当たらない。物価上昇は、昨年6月の英国民投票における欧州連合(EU)離脱派勝利を受けたポンド急落が原因であり、これが英国が輸入する食品や燃料、その他製品の価格を押し上げた。賃金の上昇が続かなければ、所得は圧迫されてしまう。

一方でBOEは政策金利の早期引き上げには消極的。英国のEU離脱(ブレグジット)が経済活動を鈍らせ、物価上昇を抑えると考えているからだ。問題は、BOEが国民投票後の英経済がひどく悪化すると悲観し過ぎていた点にある。現時点でもまた、英経済の底力を見くびっているのではないだろうか。21日に公表された民間調査では、輸出回復によって3月の英製造業の景気に対する楽観度は22年ぶりの高水準に達した。

英経済成長がBOEの想定より高いままなら、利上げ局面に達するまでに物価高が定着しかねない。家計の予想物価は国民投票以降、既に著しく跳ね上がっている。今月のBOE/TNS調査によると、一般の人々が見込む向こう1年の物価上昇率は2.9%で、国民投票前は2%だった。

16日のBOE金融政策委員会議事要旨は、当局がいかに板挟みに苦しんでいるかを示している。この会合では6月末で退任するフォーブス委員が即時利上げを提案し、複数の委員が近いうちに追随する意向を示唆した。

しかし市場の動きのおかげで、BOEは時間稼ぎできる可能性がある。ポンドは議事要旨公表後に上昇し、21日のCPI統計でまた値上がりした。長短金利も上がった。こうしたポンド高や金利上昇は、金融環境を緩やかに引き締める効果がある。投資家が金利先高観を維持するなら、BOEとしては早期利上げの切迫感が薄れるだろう。

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