安倍政治“二大国難”対処の死守ラインは「アベノミクス」「外交」「集団的自衛権」 – Yahoo!ニュース 個人

Home » 06労働 » 安倍政治“二大国難”対処の死守ラインは「アベノミクス」「外交」「集団的自衛権」 – Yahoo!ニュース 個人
06労働, 有効求人倍率 コメントはまだありません



 【国難突破】

 これまで2回にわたって「二大国難」(=中国の『日本併呑(へいどん=勢力下に入れること)への野望』と、人口激減問題)を取り上げたが、それに対する手はあるのか。

 厳しいが、ある。「アベノミクス」と「安倍外交」「集団的自衛権」のトリプル効果こそが、安倍晋三首相の編み出した日本防衛ぎりぎりの死守ラインであり、現状では十分功を奏している。

 アベノミクスは、黒田日銀による「異次元の金融緩和」を軸に、現状で考えられる成長戦略をことごとく採用してゆくものだ。金融緩和し続ければ経済成長は可能だという議論があるが、円の信用、国債償還の見通しなどをすべて無視して成長を追うことは、人口激減と消費行動の頭打ちの中では危険すぎる。

 その点、経済成長と国際信用の均衡点を踏み外さずに、株価や有効求人倍率を始め、ほとんどの項目でバブル期以来最高の経済指標をはじき出している安倍政権の実績は目覚ましい。

 しかし、アベノミクスは単なる経済政策ではない。軍事力行使に制約のある日本にとって、経済力は安全保障の中核である。経済力があるからこそ、中国による小国の籠絡や一帯一路に対抗できる。円が安定通貨だからこそ、強い安倍外交が展開できる。アベノミクスが成功しているからこそ、安倍首相の国際的権威は上がる。

 米国が離脱し、日本が事実上の主宰者になっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に英国が参加表明しているのは、世界の力学の少なくとも一本の柱が、安倍日本を軸にし始めていることを示している。

 だが、無論、経済力だけでは軍事的野心は抑えられない。その点でも、安倍政治は「国難」への最大の身構えを準備してきた。

 安倍首相の執念で実現した安全保障法制の集団的自衛権限定容認は、民主主義国家による安全保障連携を推進する土台になっている。安倍首相は、日本とオーストラリア、日本とインドの関係を「事実上の同盟」関係へと昇格させ、日米豪印関係は緊密の度を増し続けている。

 さらに、安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋戦略」により、アフリカから米国に及ぶ自由と繁栄の海洋貿易構想を打ち出した。これはドナルド・トランプ米政権も後追いで採用した。

 言うまでもなく、いずれも安倍首相が構想した「中国包囲網」に他ならないが、重要なことは、政治的な盟主が日本でなくなった途端、これらは構想自体立ち消えになることだ。

 中国包囲網を形成する動機が、最も切実なのはわが国だからである。

 安倍外交は、日本が主体的に世界構想を立案し、米国を始め世界がその潮流に乗る初めてのケースだ。だが、それを称賛したり、慶賀している暇はない。日本自身が主体性を維持しない限り、日本は今後、中国の併呑圧力をはね返すことは不可能になるからだ。

 その意味で、首相交代後も、日本がこの構想の盟主であり続けられる政治家を3年で準備するか、安倍院政を敷けなかった場合、日本の命運は風前のともしびとなる。

 これから3年の「政局」は、ここを「第1の勘所」としてもらいたい。

 ■小川榮太郎(おがわ・えいたろう) 文芸評論家。1967年、東京都生まれ。大阪大学文学部卒。埼玉大学大学院修了。国語や文学の衰退など、日本人の精神喪失に対して警鐘を鳴らす。一般社団法人「日本平和学研究所」理事長を務める。第18回正論新風賞を受賞。著書に『天皇の平和 九条の平和-安倍時代の論点』(産経新聞出版)、『徹底検証 安倍政権の功罪』(悟空出版)など多数。





コメントを残す