帝国データバンクによる「人手不足倒産」の動向調査の結果やいかに? – BLOGOS

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今週月曜日の7月9日に、帝国データバンクから今年上半期の「人手不足倒産」の動向調査の結果が明らかにされています。pdfの全文リポートもアップされており、失業率が大きく低下するとともに、有効求人倍率が上昇し、正社員の有効求人倍率も1倍を超えて推移するなど、労働市場の需給は逼迫し人で不足が深刻になる中、極めて興味深い結果が示されています。まず、リポートから調査結果(要旨)を5点引用すると以下の通りです。

調査結果(要旨)

  1. 2018年上半期(1~6月)の「人手不足倒産」は70件発生し、負債総額は106億7700万円となった。件数は3年連続で前年同期を上回り、調査開始(2013年1月)以降、半期ベースで最多となり、年間合計で初めて100件を超えた2017年(106件)を上回る勢いとなった
  2. 負債規模別件数を見ると、「1億円未満」が38件と過半を占め、前年同期(19件)の2倍に
  3. 業種別件数を見ると、「サービス業」が前年同期比26.7%の増加で、最多の19件を占めた
  4. 業種細分類別の5年半累計件数では、「道路貨物運送」が29件(2018年上半期は7件、前年同期4件)で最多。以下、「老人福祉事業」は26件、「木造建築工事」は23件、「受託開発ソフトウエア」は19件と続いた
  5. 都道府県別の5年間累計では、「東京都」が55件(うち2018年上半期は9件、前年同期5件)と突出している

以下のように、私の興味の範囲ながら、グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

まず、上のグラフは人手不足倒産の件数の推移を示しています。2013~15年の3年間は、大雑把に、上半期30件台で年間を通じて70件程度だったんですが、107件を記録した2017年から増加を示して、今年2018年上半期は半期の1~6月で70件に達しています。これらの負債総額は106億7700万円に上り、件数としては半期ごとに前年同期を上回るような勢いです。

次に、上のグラフは2013年から直近2018年上半期までの5年半累計での倒産件数の上位業種です。細分類になっているようです。通常の産業別では、5年半累計の最多は建設業の139件(構成比33.3%)であり、これに続くのがサービス業123件(29.5%)となり、この2業種で全体の62.8%を占めています。

より細かくは上のグラフの通りであり、道路貨物運送29件、老人福祉事業26件、木造建築工事23件、などとなっています。世間一般でいわれている実感通りの結果ではないかと私は受け止めています。

私はエコノミストですので、必ずしも技術には詳しくなく、世間でいわれているようなAIやロボットの活用がどこまで人で不足の労働力を代替できるのか、よく判っていませんが、経済的に冷たく考えれば、人口減少社会の我が国において、ますます希少性を増す労働力を効率的に用いることが出来ず、従って、労働力に対してそれなりの待遇を持って雇用することが出来なければ、そういった企業は、カギカッコ付きながら「非効率」とみなされて市場から退出することとなります。そのすべてではないにしても、その一端がこの調査結果に現れているように私は感じています。





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