【ビジネスアイコラム】「行動経済学」が解く日本経済停滞の謎 (1/3ページ) – SankeiBiz

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 ■増税一部還元 貯蓄に向かう消費者心理

 今年のノーベル経済学賞受賞者は米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授に決まった。経済学に心理学を取り込んだ行動経済学への貢献が評価されたという。同理論の主な適用分野は株式など金融市場だ。株式市場は新たな情報を速やかに織り込んで株式の基本的価値を反映すると断定するのが「市場の効率性」理論だが、投資家は将来見通しの収益よりも今、損するかどうかを気にする。だから株価は確かな収益見通しとは無関係に急落、暴騰を繰り返す。

 心理学手法をナマの日本経済に当てはめてみる。何の疑いもなく世に浸透している経済理論や経済政策の考え方が現実からなぜ遊離し、とんでもない間違いを生んでいるのかが説明できそうだ。

 まず、労働需給と賃金の関係。求人倍率や完全失業率が完全雇用水準に近いというのに、賃金が上がらないのは、経営者心理のなせる業だ。国内需要が伸びそうになければ、企業は賃上げしてまでも人手を確保しようとは思わない。賃金が低いパートの雇用を増やすことも可能だ。こうして実質賃金は上がらず、コスト・プッシュによるインフレも起きないので、「フィリップス曲線」の理論通りにはならず、デフレが続く。

 企業はまた、いくら収益が増えても、内需の停滞リスクを重視し、賃金や設備投資にカネを使わず、内部留保をひたすらため込む。心理分析の方が、一般的な経済理論よりもはるかに現況を説明できる。

消費税率8%への引き上げでどうなったか





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