FRB議長、インフレ伸び悩みは「雑音」 – 日本経済新聞

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 【ニューヨーク=大塚節雄】米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は14日、今年2回目の利上げを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、最近のインフレ指標の伸び悩みに言及し「過剰反応しないことが重要だ。物価のデータには雑音が混じりうる」と述べ、特殊要因による一時的な現象だとの見方を示した。

公開市場委員会後、会見に姿を現したイエレンFRB議長=ロイター

 米労働市場が完全雇用に近い水準にまで改善しているのに、物価上昇の圧力はなかなか高まらない。市場ではこうした状況が続けば、FRBの金融政策の正常化戦略の障害になるとの見方もある。これに対し、イエレン氏は利上げ継続の障害にはならないという見解を表明した。

 イエレン議長は会見で携帯電話料金の格安プランの登場や医療用医薬品の価格下落といった具体的な「特殊要因」を説明し、現時点では「中期の見通し」に影響しないとの立場を明確にした。

 イエレン氏は、失業率が下がると物価が上昇する関係を示したフィリップス曲線が「極めて平たんになっている」とも語り、「インフレ率が失業率(の低下)に強く反応しなくなっている」と認めた。

 それでも「(インフレ率と失業率の)関係は今も機能している」と指摘。労働市場の改善が続いていることを繰り返し強調し「インフレ率が上向くうえで、適切な状況にある」と表明。雇用情勢にはなお改善の余地があり、やがて物価の上昇圧力が起きるという見方を示した。

 FOMCでは利上げとともに、資産縮小の年内開始を決めた。イエレン氏は会見で具体的な時期について「明確な決定はしていない」としつつも、「経済が見通しに沿って改善したら、比較的すぐに適用されるだろう」とも述べ、市場が見込む年末よりも早い時期の導入にも含みを残した。

 今回、市場が資産縮小を事前に織り込めるように毎月の縮小額の「上限」を示し、それを3カ月ごとに機械的に広げていく方針を公表した。イエレン氏は「決めた際には(市場に)ほとんど反応がなく、何年もの間、静かに目立たずに実行していくことを期待している」との見方を示した。

 来年2月のイエレン議長の任期到来やFRB理事の空席の扱いを巡っては「大統領と将来プランを話し合ってはいない」と述べるにとどめた。理事の空席補充には「そう遠くない未来に指名があることを強く希望している」と述べた一方、自身の再任を望むどうかは「その点について話すことはない」と明言を避けた。

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