中小企業に危機、後継者難が深刻 第4景・地域の形(9) | 経済 | 福井の … – 福井新聞

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セミナーで事業承継への準備と心構えを学ぶ経営者ら。会社の将来を見据えた早めの準備が大切になる=11月、福井県越前市の武生商工会議所

セミナーで事業承継への準備と心構えを学ぶ経営者ら。会社の将来を見据えた早めの準備が大切になる=11月、福井県越前市の武生商工会議所

 「今はまだ頑張れるが5年後、10年後はどうなるか。息子は継ぐ気がないし…」。11月末に武生商工会議所が開いた事業承継セミナー。福井県の丹南地域で金属加工業を営む60代社長は、こう危機感をにじませた。

 会社は30年前に始めた。現在は妻と、その弟の3人で切り盛りする。同居する40代の長男は会社勤めで継ぐ気はなく、次男は県外。息子たちに継いでほしいという希望を持つ一方で「自営業の大変な思いはさせたくない」と複雑な思いも抱える。廃業も選択肢にないわけではないが、製造設備はまだまだ使える。「身内が一番だが、第三者への承継も考えなければならない」

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 中小企業庁によると、全国的に経営者の中心年齢は65歳前後で、過去20年で約20歳上昇した。団塊の世代の経営者が引退時期を迎えることもあり、事業承継は県内でも大きな経営課題となっている。

 福井商工会議所内に置かれる県事業引継ぎ支援センターによると、事業承継に関する相談は増加傾向にあり、2017年度は10月末時点で既に16年度の総件数に達した。内容は「第三者承継」より、「親族承継」や「従業員承継」に関する割合が高く、担当者は「県内の経営者は自身の後の代について、比較的早い段階で検討に入っている表れ」とみる。

 とはいえ、中小・零細企業の後継者難が深刻化するとの見方は強く、後継者不在で廃業に追い込まれる例も少なくないとされる。民間調査会社の調べでは、16年に県内で休廃業または解散した企業数は、倒産件数の5倍超の275件に上った。

 企業の本業支援に取り組む福井銀行は「地域経済を支える中小企業が残り、承継を契機にさらに成長することが活性化につながる」との考えから、専門部隊が企業の合併・買収(M&A)などのマッチング支援を強化する。本部渉外チームは「事業承継がうまくいかなければ高齢化はさらに進み、廃業が増加する。企業の業績が停滞し、雇用も失われると地域経済が衰退する。何としても食い止めたい」と語る。



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