日本株に海外マネー回帰 海外勢、6575億円買い越し 割安感から再評価 – 日本経済新聞

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 海外マネーが日本株市場に戻ってきている。日経平均株価は13日に2万1000円の大台を回復した。相場上昇をけん引しているのは海外投資家で、日本株の10月第1週(2~6日)の買越額は6575億円と今年に入って最大となった。好調な企業業績や海外株と比べた相対的な割安感を背景に、日本株を再評価する動きが広がっている。

 13日の日経平均は取引開始直後、前日終値よりも安い水準で推移。午前10時すぎに上げに転じ、午後に入ると上昇に弾みがついた。午前10時前後と午後は海外勢が本格的に日本株取引に参加するタイミングとされ、「両時間帯にまとまった買い注文が入った」(国内証券のトレーダー)。東証1部の売買代金は3兆2810億円と5カ月ぶりの高水準を記録した。

 東証が13日発表した10月第1週の投資主体別売買動向によると、海外勢は現物株を2週連続で買い越した。それまでは9週連続で日本株を売り越していた。本格的な買いに転じた海外勢が足元の株高を主導し、第2週(10~13日)も海外勢の買いは続いているようだ。日銀は今回の9連騰中に上場投資信託(ETF)をほぼ購入していない。

 ゴールドマン・サックス証券によると、海外の機関投資家は日本株の保有比率を市場平均よりも抑える「アンダーウエート」の状態を続けてきた。北朝鮮情勢の緊迫化や夏場に安倍晋三政権の支持率が急低下したことを嫌気し、保有する日本株を売ってきたからだ。

 だが10月に入ると全国企業短期経済観測調査(短観)など好調な景気指標が相次ぎ、小売企業の2017年3~8月期決算も好調な内容が目立った。円相場も落ち着いて推移し、今月下旬から発表が本格化する3月期企業の17年4~9月期決算で「通期予想の上方修正が相次ぐ可能性がある」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩氏)との声が増えている。

 22日投開票の衆院選で与党優勢との情勢調査が相次いだのも株高を後押しした。マネックス証券の広木隆氏は「与党が敗北すれば、アベノミクスを評価する海外勢が日本株を買う理由が崩れてしまう」と話す。

 今回の9連騰の局面ではヘッジファンドなど短期勢に加え、年金や投資信託など海外長期マネーも流入している。業績成長が見込める銘柄を選別する「アクティブ型」の海外ファンドが活発に動いているとの声が多い。

 米大手運用会社Tロウ・プライスで日本株ファンドを運用するアーシバルド・シガネール氏によると、同ファンドには欧州投資家からの資金流入が増えているという。同氏は「最近訪問した欧州では日本株への関心が05年の郵政解散以来の水準に高まっている」と話す。

 世界同時に進行する株高も今回の日本株上昇の大きな前提だ。世界的な景気拡大やカネ余りを背景に米欧アジアの主要株式相場は高値圏で推移している。中でも企業業績から株価の割高・割安の度合いを測るPER(株価収益率)をみると、日本株は14倍台にとどまる。米国株(18倍台)などを下回り、日本株には割安感が強まっていた。

 ただ今後も右肩上がりの相場上昇が続くかどうかは不透明。BNPパリバ証券の分析では過去の衆院選では株価は投票日まで上昇するが、その後は反落する傾向が強いという。経済対策などへの期待がはがれるからだ。

 共産党大会を間近に控える中国の景気の先行きを警戒する声もある。中国は党大会前に景気底上げのアクセルを踏んできたとの見方が多いからだ。クレディ・スイスのジョン・ウッズ氏は「世界の株式相場にとって党大会後の中国経済の減速が大きなリスクになりかねない」と話している。

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