【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で … – まぐまぐニュース!

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2017年8月7日に行われた、ソフトバンクグループ株式会社2018年3月期第1四半期決算説明会・プレゼンテーションの内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

  • 2018年3月期第1四半期決算説明会
  • 連結業績
  • 売上高
  • 調整後EBITDA
  • 営業利益
  • 当期純利益
  • 当期純利益(アリババ売却益、デリバティブ損失除く)
  • アリババ株式先渡売買契約に係るデリバティブ損益
  • 財務の状況
  • 米ドル建てハイブリッド債(45億ドル)
  • 国内通信 営業利益
  • 国内通信 フリーキャッシュフロー
  • 国内通信 成長戦略
  • 先行投資
  • スマホ純増数
  • SoftBank 光 累計契約数
  • 解約率(モバイル)
  • Yahoo!ショッピング購入者数
  • 新領域の拡大
  • SoftBank World 2017 投資先とのシナジー創出へ
  • 2017年度 見通し
  • Sprint 売上高
  • Sprint コスト削減
  • Sprint 調整後EBITDA
  • Sprint 営業利益
  • Sprint 純利益
  • Sprint RootScoreアウォード 受賞数(大都市圏)
  • Sprint 平均ダウンロード速度 増減率
  • Sprint 2017年度 見通し
  • Yahoo! JAPAN 広告収入
  • Yahoo!ショッピング 商品数
  • ショッピング事業 取扱高
  • arm 売上高
  • Armベース チップ出荷数
  • 従業員数(技術関連)
  • arm DynamlQ
  • Cortex-A75/Cortex-A55
  • 新GPU“Mali-G72”
  • 新画像処理プロセッサー“Mali-C71”
  • Alibaba スマートスピーカー(Tmall Genie)
  • arm 様々なIoT製品で採用
  • IoT 1兆個へ
  • arm 2017年度見通し
  • SoftBank Vision Fund
  • 革新的起業家集団が拡大

2018年3月期第1四半期決算説明会

孫正義氏:ソフトバンクの孫です。どうぞよろしくお願いいたします。ちょうど今週、満60歳の誕生日を迎えます。

19歳のときに「人生50ヵ年計画」という思いを胸に抱いて、身近な人にはそのことを公言してまいりました。

その後ソフトバンクを創業し、それからも「人生50ヵ年計画」について一貫して、20代で名乗りをあげる。30代で軍資金を貯める。40代でひと勝負する。50代でビジネスモデルをある程度作りあげる。そして60代で継承すると、5つのステージについて言ってまいりました。その思いは一度も変わっておりません。今週、その60代を迎えることになったわけです。

60代で引退というよりかは、最初から60歳から69歳の10年間の幅のどこかで後継者を指名するということをやってきたわけですけど、いよいよ今週、その60歳になります。

さて、ソフトバンクはある程度ビジネスモデルを構築することができたのかということで言えば、今回の「SoftBank Vision Fund」の発表または構築で、当初から思い描いてきた、ソフトバンクの組織体系の“あるべき姿”というものについて、少なくとも「構え」ができてきたのではないかと思っております。

もちろん事業はまだ完成しておりません。まだまだこれからだと思っております。しかし「構え」については、姿形の方向性が見えてきたのではないかと思います。

そういう意味で、今日の決算発表は我々ソフトバンクのビジョンファンドを含めた最初の決算発表でもあります。そのことも踏まえて、今日は決算発表の内容を説明していきたいと思います。

ちょっと喉をやられまして、今朝医者に診てもらいましたら、咳喘息ということでした。まだ喘息にはなっていないので大丈夫だと。ただ、あまり大きい声を使ってしゃべるなと言われました。初期のもので、十分治るから心配ないからと。

今日は静かにしゃべりたいと思います。よろしくお願いします。

連結業績

連結業績はご覧のとおりです。売上高、調整後EBITDA、営業利益、当期純利益とそれぞれ(記載が)あります。これからその詳細について説明をしたいと思います。

売上高

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売上高はご覧のとおりです。

調整後EBITDA

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調整後EBITDAもご覧のとおりです。

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内訳を見ていただきたいと思います。EBITDAの中でも、スプリントが伸びてきていることがお判りになると思います。

営業利益

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営業利益です。この期からSoftBank Vision Fund(SVF)事業が連結の数字に入ってまいります。

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どのくらい含まれているかというと、一番上の濃いブルー(のグラフ)がSoftBank Vision Fundの益です。その下の黄色(グラフ)がスプリントです。

まだスプリントが赤字で、みなさん「スプリントは倒産するのではないか」と心配して見ておられたときに、私は今から数えて1年前には、「いや、スプリントの先行きはいける」と。「内心自信を持ち始めました」と申しました。

2年前、3年前はスプリントについて、「遠く、長く、険しい道のりだ」と申し上げました。できることなら売ってしまいたいというくらい、自信をなくしたと正直に申し上げました。

それで1年前には、「いや、実はいけるのではないか」と私の思いが変わってきたと。「これから先は、スプリントが成長エンジンになるのではないかという思いすら持っている」と申し上げました。

その1年前、私から説明を聞いたほとんどの人は、「何を強がりを言っているんだろう」「何を能天気なことを言っているんだろう」「まったく理解していないんじゃないか?」と思われていたと思います。

でも、ご覧のページを見ていかがでしょうか? スプリントは営業利益を一気に伸ばしてきて、国内通信に迫る勢いになってきています。

1年前、2年前、いったいどれほどの人が、スプリントがこれだけ大きく改善していくことを信じていただけたでしょうか。

今、説明しているこの場ですら、「何か粉飾決算ではないか?」「ありえないだろう」「スプリントは大赤字ではないのか?」と思っている人、あるいは思いたい人はたくさんいるのではないかと思います。

でも現実は、スプリントは今、我々の利益の成長をもっとも牽引していると。そのような状況の会社に生まれ変わってきているという現実を、ぜひ刮目して見ていただきたいと思います。

男子3日会わずば別人と思え、別の者と思えという言い方が昔からありますけど、スプリントは大きく改善しているということをぜひご理解いただきたいと思います。

当期純利益

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次に当期純利益です。98パーセント減……これはいろんな新聞の見出しなどに、大いに大きく書きたいところだと思います。ぜひ書いていただきたいと思います。事実です。事実ですけれども、内容を少しご理解いただきたいと思います。

当期純利益(アリババ売却益、デリバティブ損失除く)

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実は去年のこの期(2016年度第1四半期)というのは、アリババの株式の売却に伴う一時益がありました。今年は売っておりません。

なぜ去年売ったかというと、ARMの買収をしたかったからです。ARMの買収をする資金を準備するために、先の売却を予約するようなかたちで、アリババの株式の取引を行いました。

1回でドンと売ったのではなくて、3年後に売買が成立するという売り方をしたわけです。現金を先に受け取りました。まだ売ったわけではないけど、売ったことと同じかたちで取引が行われて、現金が先に入っています。

そのときのやり方としては、アリババの株が上がれば、デリバティブ損失が出るという仕組みの商品でございます。

そういう仕組みの商品ですから、アリババの株が上がれば上がるほど、本当は我々ソフトバンクにとっては有利なのですが、会計上、3年間は逆にデリバティブ損失というかたちで計上されます。現金が出るわけではなく、会計上そのような処理がなされるということです。

そのデリバティブ損失がなくて、繰り戻されたら、実は当期純利益は前年対比61パーセント増加という実態です。

これは本当に戻ってくるのかというと、会計上、今から約2年後に戻ってまいります。

アリババ株式先渡売買契約に係るデリバティブ損益

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どのようなかたちで戻ってくるかというと、このようなかたちになります。会計上、アリババの株が上がると評価損が出ます。逆に、アリババの株が下がると評価益が出ます。

今から数えて2年後、今の株価のままで言えば、評価益が約4,000億円出ることが計算上すでにわかっています。

ですから、第1四半期末の株価のままで取引を終えると、今から2年後に実はデリバティブの繰戻分の会計上の益が出ます。そしてさらに、その時点で取引した株式の売却益が出ます。

したがって今の時点で、もし今が2年後だとするならば、実はすでに我々の経営の中に1兆円弱の益を強含んでいるとご理解していただきたい。

このデリバティブの件について、毎四半期ごとにご説明していますが、なかなか一般的に通じにくいということで、いまだにこの「デリバティブ損」というのは損なんじゃないかと(思われます)。

損ではなく、会計上、一時的に表現されると。でも、それは「得べかりし利益」として、得べかりしというところがデリバティブ損失に一時計上されますが、その額が3年後に繰戻されると。

言ってみれば、含み益のようなかたちで今は益を含んでいると。損を立てたら立てた分だけ、評価損がたくさん出れば出るほど、こちらの(グラフ)ピンクの益があとでたくさん出るというかたちになっています。

説明がややこしくて、理解しにくいので、中には我々が何か会計的にイカサマのようなことをしているのではないかと誤解する方がいるかもしれませんが、会計上はむしろ我々は先に損を立てていると。あとで含んで戻ってくるとご理解いただきたい。

ですから先ほど言いましたように、「(当期純利益)98パーセント減」というのが会計上正しい処理です。「今の時点では」です。

しかし、これは実質的には61パーセント増であり、デリバティブ損失が基本的には戻ってくると。

今のままの株が前提であれば、約2年後に、むしろ売却益も含めて約1兆円の益が出てくるとご理解いただきたいと思います。

ですからこの四半期ごと、2年間ずっとこの状況が続きます。私はアリババは立派な会社だと思っていますので、今後もアリババ株が上がることを望んでいますし、上がれば上がるほど、毎回会計上のデリバティブ損失が出てきますが、毎回その分あとで益が出てくる、貯金している状況だとぜひご理解いただきたいと思います。

財務の状況

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

次に、財務の状況です。今でもソフトバンクは債務過多だと思っている人がたくさんいると思いますが、我々は基本的に純有利子負債の3.5倍ぐらいまでが1つの目安だと申し上げております。

現在は2.9倍です。我々の国内の通信事業に対するEBITDA。営業上のキャッシュフローに近いEBITDAの3.5倍までは健全な範囲だと。

むしろそこを目安に運営しているということですけれど、現在は2.9倍です。実質的にはそのくらいだということです。

一方、我々は多くの上場済みの、時価のついた株式(20.4兆円)を持っています。それに対して、35パーセント未満ぐらいまでで純有利子負債を抑えたいと思っています。今は21パーセントですから十分健全な範囲に抑えられていると思います。

言ってみれば、みなさんが自分で貯金を100万円持っていると。貯金100万円に対して、借入はいくらまでが健全だと思うか。

みなさんが株式や有価証券で財産を100万円持っているとしたら、私は35万円ぐらいまでは借入があっても安全な範囲だと思うと。それが今は21パーセントですから、十分安全な範囲だと思っているとご理解いただきたいと思います。

そのような目安でバランスを取りながら、借入と事業の運営をやっている状況であります。

米ドル建てハイブリッド債(45億ドル)

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

また、今回米ドル債建てハイブリッド債(45億ドル)を出しました。こちらのハイブリッド債は、格付機関から調達額の50パーセントを資本認定されるやり方でございます。また、全額資本として計上。今後も財務の安定性を考えながら運営をやっていきたいと思っております。

国内通信 営業利益

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

次に、国内通信事業です。今回、久しぶりに営業利益がマイナス9パーセントという状況でした。

我々は、国内の通信事業はこれから5年、10年、20年という単位で見て、まだまだ十分健全に成長させていくことができると考えております。

したがって、目先の利益を最大限にするよりも、少しでも顧客基盤を増やしたいということで、健全な先行投資ができる部分があるのならばしようと考えています。

そこでいくつかの販売促進策を行っておりますが、その結果、9パーセントの営業利益減であるということです。

国内通信 フリーキャッシュフロー

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一方、フリーキャッシュフローは前年対比で10パーセント増えている状況です。

国内通信 成長戦略

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今後5年、10年、20年という成長のために、どのようなところに戦略を打っていこうとしているかというと、まずはYahoo! JAPANとのシナジーです。次にIoT、Robot。

今回、WeWorkなど、いろいろなものを日本に展開していこうとしていますけれど、そのためには法人・個人の顧客基盤をもっと増やしたいということで、いくつか販売促進策を行っております。

先行投資

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たとえば、「おうち割 光セット」ということで、自宅に光ファイバーを入れると、Y! mobileの契約の値引きをすることを行っております。これが今、非常に順調に増えています。

順調にお客さんが増えれば増えるほど、とくに最初の2年間は割引が先行します。その割引が先行した分だけ、一時的に収益を下げるかたちになります。

この光ファイバーのサービスが思いのほか順調に増えておりますので、それはよいことだと。成長を抑えるよりも、もっともっと成長させたほうがいいということです。

さらに、Yahoo! JAPANとのシナジーですけれど、Yahoo!ショッピングの「毎日ポイント10倍」、あるいはソフトバンクモバイル会員には、Yahoo!プレミアムサービスの無償化とか、いろんな販売促進策を行っております。

それらが先行投資として、一時的に収益を圧迫するかたちになります。しかしこれは、来年再来年と健全に収益を伸ばしていく材料になると考えています。

スマホ純増数

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

スマホ純増数は61パーセント増ということで、順調に伸びております。

SoftBank 光 累計契約数

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SoftBank 光の累計契約数も400万を突破しました。前年対比の約倍増近い79パーセント増ということで、非常に順調に伸びている。ビジネスモデルとしても利益が出るモデルであります。

10年前、Yahoo!BBをやっているときに、光ファイバーのサービスを何度も試みようとしましたが、そのときは利益の出ないモデルでありました。今はちゃんと健全な利益の出るモデルができたので、積極的に顧客を拡大しようということでやっております。

ただしそれも、最初の2年間はスマホの側のサービスを値引くということで、販売促進費が先行して出ていくかたちになります。2年を過ぎると立派に利益が出るモデルができたので、今、その顧客を積極的に増やしてみるということであります。

解約率(モバイル)

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また、「おうち割 光セット」をすると、もう1つ効果があります。それは解約率の低下です。この10年間、ソフトバンクモバイルとしてやってきましたけれど、我々の競合他社であるKDDIさんの解約率を初めて下回ったと。これは我々にとって初めての快挙であります。

つまり、モバイルと光ファイバーの「おうち割」のセット割が解約率を下げるということで、お客さまに喜んでいただける。両方あるならなおいいということで、順調に解約率が下がってきておるということです。非常に喜ばしいことです。

Yahoo!ショッピング購入者数

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

また今、Yahoo!ショッピングが非常に伸びております。おそらく国内の主要なEコマースサイトで言えば、一番伸びているのではないかと思います。伸び率としては、Amazonさんよりも楽天さんよりも伸びているのではないかと思っております。

Yahoo! JAPANのショッピングとソフトバンクモバイルの両方がシナジーを出しあうということで非常に順調に伸びておりますので、これは販売促進費として積極的に踏み込もうということで、我々もYahoo! JAPAN側も両方とも、ポイント10倍の半分ずつを実質的に負担しながら、顧客層を増やしているということでございます。

新領域の拡大

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次に、「SoftBank Vision Fund」のソフトバンクグループに対する影響です。「SoftBank Vision Fund」は、我々ソフトバンクがグループとして投資の意思決定をすると。

ソフトバンクグループが意思決定をして、投資をすることによって企業価値が増えるわけですけれども、合わせて、この後の話に出てきますけれども、例えば「WeWork Japan」とか「Plenty Japan」とか、我々がYahoo! JAPANを作ったときと同じような日本法人、ジョイントベンチャーを続々と作っていきたいと思っています。そのようなものがこれから増えてまいります。

我々は投資先に対して、とくにアジア展開、あるいは世界展開をより促進させるということで貢献し、アリババやYahoo! JAPANで得たノウハウを伝授し、彼らからも新しいビジネスモデルを学びながら、お互いに刺激をしあって、ビジネスモデルとしてはより高回転に持っていくということを行おうとしております。

SoftBank World 2017 投資先とのシナジー創出へ

【全文】孫正義氏「マネーゲームで投資はやらない」“革新的起業家集団”で挑む、ソフトバンクの軍戦略

先日、「SoftBank World 2017」が行われました。そこで我々の主要な投資先の紹介を行いました。世界で最先端を走っている彼らが、非常に伸び続けております。売上高、取扱高、あるいはユーザー数が、前月対比10パーセント、20パーセントという勢いで、どんどん成長しております。

今はまさに、シンギュラリティの夜明け前ということで、ちょうどインターネットが始まったばかりのときと同じような興奮を覚えております。だからこそ、打って出るべきだと。だからこそ、打って出るための資金を用意しなきゃいけないと。

インターネットが始まったばかりのときは、十分な資金がなかったと。もしあの頃に今と同じように資金があったならば、もうソフトバンクは今頃、大変なものになっています(笑)。今頃、インターネット業界のほとんどはソフトバンクグループになっていたかもしれないというぐらい、積極的に我々のグループ入りをさせていったと思います。

今はシンギュラリティの夜明け前ということで、ソフトバンクはAI、IoT、スマートロボットというものに積極的に投資をしていこうと。

それらが新しいシェアエコノミーを作り出し、新しい技術のプラットフォームを作るということでやろうとしております。

そのための構えとして、「SoftBank Vision Fund」を作りました。これが私がソフトバンクとして作りたかった「構え」だということを申し上げているわけであります。

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(コワーキングスペースを運営する)WeWork Japanはその1つの事例であります。このWeWork Japanについて、少し映像を見ていただきたいと思います。

(映像が流れる)

「なぜソフトバンクが不動産業を始めるんだ? 不動産業に投資するんだ? 何か違うんじゃないか?」と思っている人が今でもたくさんいると思います。

我々がDiDiやGrab、Ola Cabsというところに出資して、ライドシェアの会社(DiDi)に投資をしたと。

「なぜソフトバンクはタクシーの配車会社に投資をするんだ?」「そんなものはテクノロジーとは縁遠いんじゃないか?」と思っている人がいまだにたくさんいると思います。それは人それぞれの見方次第なんですけど。

やはり古い角度から見ている人はそのように思うんだろうと思います。我々のサイドから見ると、世の中は今、決定的に変わろうとしていると。

ITの進化で、インターネットの進化で、スマホの進化で、世の中の人々のライフスタイルが変わろうとしていると。所有するのではなくて、一緒にシェアすることができると。

シェアをするのに、昔の中国のレンタルサイクルのようなものも今急激に、何億台というペースで広がってきていますけれど、「自転車のレンタル屋さんって昔からあったよ」「何十年前からあったよ」「どこが違うんだ?」と。決定的に違うんですね。

プラットフォームと街のレンタル屋さんではまったく違うわけです。これはわかろうとしない人には説明してもなかなかわからないと思いますけど、そこを理解する人からすると、ものすごいチャンスだと思うんですね。

我々はこの新しい時代を迎えるにあたって、今こそチャンスだと。今こそ打って出るべきだと。今まで我々の収益の柱としてきた通信事業も、安心してキャッシュフローを稼げると。安心して攻めに打って出られると。いよいよそういうステージがやってきたと。

そして我々のトラックレコードをベースに、我々のそういう思いに一緒に賭けてみようと言ってくれる仲間が現れたということで、「SoftBank Vision Fund」を作ったわけです。

2017年度 見通し

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我々の国内通信事業の17年の見通しについては、十分にやっていけるので、一時的に営業利益が何パーセントか減ってもいいから、先々の将来のための布石を打とうという、ある種の余裕ができたと。

無理して決算を作りにいかなくていいと。マイナスはマイナスでいいじゃないかと。どうせ足せばトータルで十分いいから、一部無理して一時的に会計上の利益を出す必要ないじゃないかと判断しているのが今のソフトバンクの立場だということであります。

Sprint 売上高

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Sprintですけれども、我々としては十分に自信ができたということであります。売上高がずっと下がり続けたのが、底を打って反転してきたと。

Sprint コスト削減

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経費は依然としてまだまだ下げられる状況にあると。

Sprint 調整後EBITDA

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ソフトバンク入りして、調整後EBITDAは倍増できたと。

Sprint 営業利益

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営業利益は前年対比で3倍にできたと。

Sprint 純利益

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純利益も黒字になったということです。

Sprint RootScoreアウォード 受賞数(大都市圏)

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また経費を下げながら、売上を反転させながら、なおかつキャペックス(資本的支出)も減らしているのに、ネットワークの改善は今、全米でもっとも進んできていると。

Sprint 平均ダウンロード速度 増減率

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一番早くネットワークが進化していっているのがSprintだと。スピードの改善幅も今一番勢いよく改善してきているということで、「十分いけるぞ」ということです。

Sprint 2017年度 見通し

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「いけるぞ」という状況だからこそ、このまま単独でも十分いけるけど、そういうときだからこそ、次のステージとして事業統合を積極的に考えようと。

業績が悪くて事業統合しようというときは、ボロボロの状況になるわけですね。業績が反転できて、これからやっていける自信が非常にできたという状況であれば、前向きなかたちで、より良い条件で事業統合ができるということで、我々としては非常に喜ばしいことだと。

近い将来、いろんな意味での(米国企業との)合意がいけるのではないかということを、マルセロ(・クロウレCEO)自身も、先日決算発表で申し上げましたけれども、私もまったく同じように思っていると。今、毎日のようにマルセロと電話会議をしながらやっておりますけれど、十分いけるということであります。Sprintは「さらなる成長の兆し」ということです。

Yahoo! JAPAN 広告収入

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もう1つ、ソフトバンクグループの国内事業ですけれども、YAHOO! JAPANは順調に広告収入が伸びていると。

Yahoo!ショッピング 商品数

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Yahoo!ショッピングの商品数も日本で一番多いと。

ショッピング事業 取扱高

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取扱高も前年対比40パーセント増ということで、一番元気よく伸びていると。この規模の会社で、Eコマースで一番伸びているのがYahoo!ショッピングだと思っています。

arm 売上高

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次に、私の念願の会社。17歳のときから恋い焦がれた、今、マイクロプロセッサーのNo.1の企業であるarmです。我々の傘下に入ったわけですけど、売上高は2パーセント増です。

Armベース チップ出荷数

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出荷されているチップの数は28パーセント増です。

従業員数(技術関連)

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売上高は、ある意味我々のさじ加減です。さじ加減というのは、たとえばマーケットシェアが、スマホで99パーセントを超えている状況ですから、ある意味売上は、我々が「いくらの値段にしたい」と言えば、それなりの影響力を持ってやれるわけですけど、そこは今、あまりがめつく取りに行っていないと。

しかし、出荷数は28パーセント増ということで、着実に伸びています。今はむしろ先行投資の時期だということで、armは工場を持ちませんので、最大の投資は人・技術者になります。

最大の投資はエンジニアだということで、その先行投資として、とくに従業員数(技術関連)は前年対比で25パーセント増やしてるということで、これは相当いけると思っています。

arm DynamlQ

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また、armの新しいコアを発表しました。「DynamlQ」です。パフォーマンスが50パーセント超向上。電力効率が2.5倍改善ということで、急激に機能が進化しております。これは非常に楽しみであります。

Cortex-A75/Cortex-A55

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「Cortex-A75」「Cortex-A55」ということで、続々と新しい技術が出ています。

新GPU“Mali-G72”

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また新しいGPUである「Mali-G72」もエネルギー効率、AIのパフォーマンス、いろんな意味で、今、急激に進化をしていると。

新画像処理プロセッサー“Mali-C71”

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たとえば、画像認識です。(写真上の)薄暗いところに人物がいて、以前の能力では何がいるかわからない。今であれば、そこに人物が立っているということが、画像認識できるところまできました。

Alibaba スマートスピーカー(Tmall Genie)

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Alibabaもarmのチップを使って、スマートスピーカー(Tmall Genie)を発表しました。

arm 様々なIoT製品で採用

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さまざまなIoT、いろんな機器にこれからarmが続々と入っていきます。

IoT 1兆個へ

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たびたび申し上げておりますけれど、今後20年間でIoTデバイスに1兆個のarmのチップが入っていくことが、我々の想定として考えられています。

arm 2017年度見通し

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ということで、アームはますます成長させると。私は今、非常に買ってよかったと確信しているところであります。

SoftBank Vision Fund

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さて、冒頭から申し上げておりますが、ソフトバンクが組織体系として、「こういう組織体でありたい」と一番最初から想定していた軍戦略です。

僕は昔から「孫の二乗の兵法」ということで申し上げていますが、その軍戦略をやるところで一番要になるところが、今回の「SoftBank Vision Fund」で構えとしてできたと。

我々は単に投資家になるつもりではないんです。単にマネーゲームとして、投資事業をやろうということではないんです。我々は情報革命をしたいんです。

革新的起業家集団が拡大

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情報革命をするのに、1人の人間ではできません。多くの人々の力が結集して、初めて革命ができると考えております。

ですから、多くの起業家たちを集めて起業家集団とし、そしてその起業家集団として、一緒の塊として、情報革命を起こしていくというのが我々の組織論です。

我々は51パーセント株を持ったから、子会社として支配しているからうれしいとか、そういう関係性を持とうと思っているのではないんです。

昔のコンピューターのアーキテクチャは、メインのコアがあって、そして下にダム端末があって……というピラミッド構成でした。組織論も同じように、ヘッドクォーターがあって、それに従属する子会社がたくさんあったと。

しかし、我々の思いはそうではなくて、むしろWebに近いかたちで、同士的結合として、上意下達ではなくて、それぞれが自由性を持って、それぞれが意思決定のできる起業家集団をグループとして構築したいという思いです。その構えができたというのが、この「SoftBank Vision Fund」の思いであります。

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NVIDIAはそのうちの1つです。(株式は)たった4.9パーセントしか持っていません。支配しているわけではありません。でも、思いを共有しています。思いを共有しているこのNVIDIAが、とくにAIの分野で画期的な技術革新をし、ポジション取りをしています。ジェンセン(フアンCEO)は、そういう思いを共有する同士だと思っております。

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DiDiはシェアリングエコノミーの代表格として、世界最大の登録者数とドライバーの数が2,600万人ということで、急激にシェアを伸ばした会社です。

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中国におけるタクシーの部分では、99パーセント以上のマーケットシェア。個人の所有している自動車のライドシェアでも、95パーセント以上のマーケットシェア。

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それから医療の分野です。DNAシーケンシングによって、血液からガンを早期発見するという会社であります。これも圧倒的シェアで成長してます。

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OSIsoftもこれからIoTを進めていく上で、データのプラットフォームが鍵になります。

米国の電力の90パーセント、医薬品、石油・ガスというように、世界トップの大企業に、多くのデータのプラットフォームを提供しています。

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Nautoも我々のグループに入れました。カメラで運転手を常時モニタリングし、車外の状況も常時モニタリングし、AIで分析して、後々の自動運転に欠かすことのできないデータの集積をすると。

これを使ってすでに、追突事故の件数が37パーセント減ったということで、今、多くの保険会社と契約が始まってきております。

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PlentyはIoT・AIを使って、革新的屋内農場を手がけています。GAPという国際基準で、審査史上最も短期間でオーガニック野菜としての認可が下りました。非常に期待している会社です。

面積が1パーセントで済む。水も99パーセント少なく済む。耕す面積も水分も99パーセント削減して、IoTとAIを使ってオーガニックで安全でおいしい野菜を作ることができるという会社です。

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IMPROBABLEは(VRによる)大規模なシミュレーションが行われる会社です。

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Brain corpは自動運転を一般道路ではなくて、建物の中の囲われた空間でやり始めた会社です。

自動運転を今すぐ一般道でやろうとすると、政府の許認可が要ります。しかし建物の中、ショッピングモールの中でやれば、政府の許認可なしに今すぐ自動運転が実現できて、かつ今すぐ人件費の削減ができて、安全に、安心してコストダウンができます。

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こちら(写真)は本来は業務用のお掃除マシンです。上に人間が乗って運転する、業務用の掃除マシンですけれど、それに我々のグループのBrainのアダプタを付けて、AIで画像処理をしながら自動運転をすると。

それで空港やショッピングモール、倉庫などの中で自動運転をすでに実現しながら、コスト削減と効率化をしている会社であります。

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ということで、これで終わりですけれど、我々ソフトバンクグループは従来の日本にあった財閥とも違うと。

日本にあった財閥は、自分のマークみたいなものを、それぞれのグループの会社にブランドとして共有して、上意下達のような、自分たちのグループで染め上げたもので統一してやっていくわけですけど。

我々はむしろ、ブランドは自由でいたほうがいいと。SoftBankのブランドはむしろつけさせないと。それで自由に伸び盛りの会社が集合して、十分に成長しきったら卒業していくと。

彼らはそういう成長起業家集団だということで、それぞれが独自のビジネスモデルで、一緒に革命をしていくと。

従来のシリコンバレーにある、1社丸ごと完全買収して、1つの事業部門として吸収してしまって、1つのブランド・1つのモデルに完全に封じ込めるやり方でもないと。我々はソフトバンク独自の組織論と独自の体系で、従来のベンチャーキャピタルとも違うと。

世界中のベンチャーキャピタルを全部足した規模よりも大きな資金で、我々の同士的結合集団、起業家集団を結集しようとしていると。これが私が思い描いた軍戦略そのもののかたちであります。

スプリントもやっとそのような局面に来たということで、私の決算説明を終わらせていただきたいと思います。





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