滋賀に移転、新技術で車産業進出へ プラスチック加工のアテクト – 京都新聞

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PIMで試作したターボ部品を手にする小高社長(滋賀県東近江市上羽田町・アテクト)
PIMで試作したターボ部品を手にする小高社長(滋賀県東近江市上羽田町・アテクト)

 プラスチック製品などを手がける「アテクト」は4月、本社と工場を大阪府東大阪市から東近江市上羽田町の名神高速道路蒲生スマートインターチェンジ前に移転した。金属をプラスチックのように射出成形する独自の新技術を武器に、自動車産業への進出に狙いを定めている。

 同社は1959年創業で、プラスチック製品の成形加工を手がけてきた。現在はプラ製のシャーレなど衛生検査器材や、液晶テレビの製造工程で使用される半導体の保護フィルムが売り上げの9割を占める主力製品となっている。

 プラ製品は、加熱して液状にした材料に圧力をかけて金型に注ぎ込む射出成形という方法で製造される。これを応用したのが「粉末射出成形」(PIM)で、金属やセラミックの粉末に「つなぎ」となるプラスチックを混ぜて射出成形し焼結する技術で、チタンなど鋳造が難しい素材も複雑な形状に加工できる。同社では2009年から研究開発を進めており、小高得央社長(55)は「射出成形のノウハウを持ち、材料から金型まで自社でほぼ完結できる会社はほとんどない。スピードやコスト、開発自由度の強みがある」と話す。

 同社は自動車メーカーや部品メーカーと協力し、耐熱性の高い特殊合金でターボチャージャーの部品を開発している。数年以内の実用化を目指しており、自動車の燃費向上に寄与するという。

 PIMの実用化にめどが立ったため、数年前から量産に向けて手狭だった大阪の工場の移転を検討し始めた。小高社長は「ものづくりの会社は全てを現場のある場所でやるべき」と本社ごと移転することを決め、中京圏の自動車産業に近く、現社員が通勤できる滋賀県内の高速道路周辺を中心に用地を探した。

 約25億円を投資した新本社は敷地面積約9万7千平方メートル(従来比約16倍)、建屋面積は約1万9千平方メートル(同約3倍)に拡張した。小高社長は「企業市民として雇用や税金面でも地域貢献していく。自動車関連事業をしっかり立ち上げ、10年後には東近江の地から世界に打って出られる製品技術を確立したい」と意気込んでいる。

【 2017年05月13日 22時30分 】

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