後継者に求めるもの 経営能力やリーダーシップが必要 – 物流ウィークリー

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 中小企業の経営者が頭を悩ませる後継者問題。帝国データバンクが全国で調査した「全国社長分析」では、社長の平均年齢は59.3歳で過去最高を更新。社長交代率は3.97%で、4年連続前年を上回った。社長交代企業の平均年齢は前代表の67.1歳から新代表51.1歳と16歳若返っている。毎年、社長の平均年齢は高くなっているが、経営者は後継者にどのような能力を求めているのだろうか。

 中小企業の振興と国民経済の健全な発展をめざしている中小企業診断協会(東京都中央区)では、「当協会には直接の相談は来ていない。下部組織ならわからないが」と指摘。

 「『後継者に必要とされる能力』とその養成実態および改善点の調査研究」を出している神奈川県中小企業診断協会(横浜市)では「この調査は5年ほど前に実施した調査だが、同様の問題はいまでも続いている。逆に悪化していると感じることもある」と指摘する。「後継者候補のほとんどが、仕事はするが経営をしていない。後継者として一番必要な能力はマネジメントやリーダーシップ」という。


 同協会では「(後継者候補が)自分が劣っているところを、きちんと把握して学んでいくことが大切。自身で気がつかなければ、第三者のコンサルタントなどに聞くのも一つの方法」と説明する。同報告書によると、後継者に求められている能力は「経営能力」だが、後継者候補は「資質がない」と思っていることが多く、経営者自身も「十分でない」と考えていることが多い。同協会では後継者教育の重要性についても指摘している。

 日本商工会議所(東京都千代田区)では、「後継者問題については全国の商工会議所に様々な相談が寄せられており、正確にカウントすることは難しい」と指摘。補助金に関するものから、M&Aに関するものなど、深刻な相談かどうかも含めて、幅広い相談が寄せられているという。それだけ、「後継社問題」に悩む企業が多いという証左だろう。

 また、後継者に会社を引き継ぐのをあきらめる経営者が増加しているともいう。東京商工リサーチによると、2016年の倒産件数は8446件(前年比4.1%減)と8年連続して減少しているが、休廃業した企業は2万9583件(同8.2%増)で過去最多を記録している。同社によると、「今後、金融機関は企業の将来性を見極める『事業性評価』を重視する姿勢を打ち出しており、休廃業・解散はこれから本番を迎える可能性が出てきた」と指摘する。

 「廃業する前にまずは相談を」というのは、事業承継・引継ぎ支援センター(中小企業基盤整備機構)。「経営を辞めたい人と会社を買いたい人のマッチングを支援している。平成23年からスタートし、トータルで700件を超える実績がある」という。「実費は必要だが、当センターからは一切費用はいただかない。まずは、どんなことでもかまわないので、ご相談ください」と話している。

 後継者問題に頭を抱える運送事業者は少なくない。自身の年齢と後継者教育の時間を考え、先手を打つ必要があるだろう。

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