「不動産オーナーに知ってほしい 入居者にも影響する家賃債務保証会社の強み」セミナーレポート – マイナビ賃貸

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6月12日・13日に開催された「賃貸住宅フェア2018」では、主催している全国賃貸住宅新聞社の遠藤慎也取締役が登壇し、「不動産オーナーに知ってほしい 入居者にも影響する家賃債務保証会社の強み」と題したセミナーを開催した。朝早くのスタートにも関わらず、盛況だった同セミナーをリポートする。


入居者の家賃滞納により入金されないトラブルを防げる、家賃債務保証

セミナーは、「家賃債務保証とは何か?」という話から始まったセミナー聴講者の約半数が賃貸住宅を経営している現役オーナー。家賃債務保証について知っている方に挙手してもらうと、「家賃債務保証について全く知らない」という聴講者は少ない様子だったが、おさらいとして、「入居者が家賃を滞納した際、不払い家賃を保証することを意味します。家賃保証は、賃貸経営のオーナーにとって滞納のリスクをなくし、安定した収入を守ってくれる存在といえます」とまず説明した。

連帯保証人を探す難しさを背景として、約7割が家賃債務保証を利用

そのうえで、「家族関係の希薄化や高齢化の影響により、連帯保証人を探すことが難しくなっており、最近は家賃債務保証の利用率が高まっている」と遠藤氏。(公財)日本賃貸住宅管理協会が発表した「家賃債務保証に関する実態調査」によると、2016年1月~12月の連帯保証人および家賃債務保証会社の利用状況は「家賃債務保証会社」のみが53.0%、「連帯保証人のみ」が21.2%、「連帯保証人+家賃債務保証会社」が14.3%。つまり約7割が家賃債務保証を利用しているという。

オーナーにとって理想的な賃貸経営は、たくさんの入居者に住んでもらい、満室経営を継続すること。しかし、日本の人口は高齢化に伴い減少傾向にあるうえ、競合物件の増加などにより、賃貸経営は厳しい状況になりつつある。そうは言っても、「入居さえしてもらえばどんな人でもいい」という訳ではない。例えば、騒音などの迷惑行為やゴミ出しなどのルール無視、そして家賃を払ってくれないといった問題が起こりえる。「家賃債務保証会社と契約していれば、少なくとも家賃に関してはリスクヘッジができる」と解説があった。

入居審査基準は家賃債務保証会社によって様々。支払い能力優先なら信販系!?

家賃債務保証会社は各社、独自の基準で入居審査を行っている。遠藤氏が各社にヒアリングをした結果、審査通過率は80~90%後半程度、審査時間は概ね30分~1日程度とのこと。中でも、クレジットカードを発行している信販系の保証会社は、CIC(クレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関)による審査を行うため、過去の支払い履歴や個人情報をもとに、支払い能力の高い人を通過させる傾向にある。審査時間が短いことも、大きな特徴。

一方で、独立系の一部保証会社のなかには「滞納履歴がある人でも極力審査を通してあげたい」と考える会社も存在し、信販系の保証会社では落とされてしまった入居者が、他社では通過するケースもあるという。

管理会社が主体となっていた家賃債務保証会社が、オーナーや入居者にも身近な存在に

不払い家賃に対する対策としては「保証」と「保険」の2種類がある。「保証」の場合は家賃債務保証会社が家賃を立て替えてくれるものの、不払いの事実は消えない。一方、「保険」の場合は保険会社から被保険者(オーナー)に被害額が払われて終了だ。また、家賃債務保証会社に契約料を支払うのは入居者だが、保険の場合はオーナーが保険料を支払う点も違いがある。

ここで改めて、家賃債務保証の仕組みを解説。オーナーが管理会社に管理委託をして、管理会社が入居者に家賃債務保証サービスを代理販売する構図になっている。つまり、家賃債務保証会社を選ぶのは管理会社だ。しかし最近は、オーナーや入居者にも家賃債務保証サービスについて知って欲しいという想いから、大手家賃債務保証会社が活発にCMを放映するなど動きがある。

遠藤氏自身も現在、賃貸住宅で暮らすために信販系の家賃債務保証会社を利用しており、入居時に自社で発行するクレジットカードを作成。家賃決済などで利用するごとにポイントが付与され、スマホアプリでポイント数を把握できるなど、入居者目線で家賃債務保証会社を身近に感じる機会が増えているという。

管理会社が家賃債務保証会社を選ぶ基準とは?

続いて、家賃債務保証会社の保有契約数と特徴をそれぞれ解説した。東証一部に上場し、店舗展開に積極的な会社や、自主管理オーナーをサポートする取り組みを行う会社、高齢者の見守りに注力する会社など各社様々な特徴があるなかで、どのように家賃債務保証会社を選べば良いのだろうか。

全国賃貸住宅新聞社の調査で429社が回答したところによると、「倒産リスクが低い」「サービス内容が充実している」「審査が通りやすい」「サービスがわかりやすい」「キックバック(代理販売手数料)の金額が多い」「グループ会社だから」「家主が希望するから」といった回答が出たという。また、家賃債務保証サービスだけで差別化することは難しく、他のサービスを充実させる傾向があることに言及。例えば、高齢入居者の増加にともない、外部企業との提携によって見守りサービスで不慮の事故を防止する取り組みが加速している。外国人入居者も増えているが、連帯保証人がいないため家賃債務保証会社を必ず利用することになるため、翻訳サービスによる部屋探しをサポートする会社が登場しているという。

また、家賃滞納者が活力を養うために、食糧支援や職業あっせんなど生活の立て直しをサポートする会社の事例も紹介。たんに債権を回収するだけではなく、入居者が支払える状態になるよう、本質的な改善の観点からサポートに臨んでいるようだ。

「家賃債務保証事業者の登録制度」が始まり、事業者が厳選される時代に

セミナー最後の話題は、昨年10月に開始した「家賃債務保証事業者の登録制度」について。背景には事業者の信頼性を高める狙いがあることや、登録基準にも言及。また、2020年施行予定の民法改正についても触れ、連帯保証人に対して保証限度額の明記が義務付けられること、それにより機関保証の利用率が増加する見通しであることが語られた。

遠藤氏は最後に、「将来、管理会社が家賃債務保証会社を選ぶのではなく、入居者が家賃債務保証会社を選べる時代が来ると言われています。入居者としては、引っ越した後も同じ家賃債務保証会社を使い続けたいところ。家賃債務保証会社側は、既にそういう仕組みになることを想定して動き始めています。皆さんも、家賃債務保証会社について調べてみてはいかがでしょうか?」とセミナーをしめくくった。





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