【大規模修繕への取り組み】2025年には7000億円超 拡大が見込まれる大規模修繕工事市場 – NET-IB NEWS

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 矢野経済研究所の調査によると、2017年に約6,200億円だったマンション共用部修繕工事の市場規模は、25 年には7,000 億円超に達すると予測されている。そうしたなか、設計から施工、分譲、管理、そして大規模修繕工事の実施まで、ワンストップ体制でサービスを提供している点を強みとする大京グループでは、グループの工事事業を手がける(株)大京穴吹建設が、マンション管理事業を手がける(株)大京アステージ、(株)穴吹コミュニティとの連携を強化し、年間約400棟の大規模修繕工事を実施。グループで管理するマンションの戸数は50万戸を超えており、今後も一定数の需要を見込む。一方、野村不動産(株)では今年8月、分譲マンション『プラウド』の新築時から仕様を高度化することで、大規模修繕の周期を延長するための「アトラクティブ30」を発表したほか、前年には野村不動産パートナーズ(株)が大規模修繕向けに最大15年の保証を実現する「re:Premium」の提供を開始している。野村不動産の戦略は、大規模修繕の周期を延長させることで、「住まいの営み」をより豊かに育むというものだ。今後、計画修繕工事適齢期を迎えるマンションストック数の増加によって市場の拡大が見込まれる、大規模修繕工事に対してのそれぞれの取り組みとは――。

【大京グループ】分譲から大規模修繕までワンストップでサービス提供

 ――マンション大規模修繕工事事業の現状をどう見ていますか。

 三荻 大京グループのマンション管理会社である(株)大京アステージおよび(株)穴吹コミュニティが管理しているマンションの戸数は50万戸を超え、管理組合は9,000組合を超えています(2018年3月31日現在)。私どもは年間約400棟の大規模修繕を定期的に行っています。弊社はグループ内での連携を取りつつ、お客さまに寄り添っていくなかで、細やかな提案をしており、堅調に伸びております。

 ――大京グループの強みは、大京穴吹建設を保有しているところですね。

 三荻 新築工事・修繕工事とジャンルを問わないゼネコンがグループ内にあることは強みだと自負しています。用地取得から設計、施工、アフターサービス、管理、流通までのノウハウを保有している穴吹工務店の工事請負部門を穴吹建設に、大京アステージの修繕工事部門を大京建設にそれぞれ分社化し、その後、両社が合併したことで大京穴吹建設が誕生しました。マンションに関する工事全般のスキルと知識に自信をもっています。

 ――企画力と提案力については。

 三荻 グループ会社にマンション管理会社もあることから、分譲マンションの長期修繕計画の立案などでの連携が可能となっています。私どもは、修繕工事の新ブランドとして『Plusidea(プラシディア)』を立ち上げました。そこでは、管理会社が施工会社と一体となることで、お住まいのお客さまの潜在的な要望や思いをカタチにしています。また、マンション機能の維持・修繕にとどまらず、お客さまから「セキュリティの向上」や「段差の解消」などの要望をうかがうことにより、暮らしやすさやデザイン性を高め、資産価値の向上を図る提案を行っています。

 宮本 マンション共用部分(エントランスなど)のデザイン改修を行う場合、設計事務所に設計やパース図制作を依頼すると有償となるケースが多いのですが、弊社グループ内には設計・デザイン部隊もありますので、それらのサービスについては無償で管理組合に提供しています。

 ――最近ではVR技術を導入し、マンション共用部改修工事提案も開始されましたね。

 宮本 デザイン改修の改修前・改修後をVR映像で見ることができます。お客さまにとってのわかりやすさを考慮し、パース図とVR映像をうまく使い分けながら提案活動を行っています。VRの映像はQRコードを通じてアクセスすることで、理事会や修繕委員会などの代表者だけではなく、管理組合員全員が計画中の改修提案内容を共有することができるのが特徴です。検討の初期段階から改修後のイメージを共有することで、管理組合の合意形成を促進することを期待しています。

 ――大京グループのマンション管理会社は、営業社員も技術に関する知識の造詣が深いですね。

 三荻 お客さまに提案を行う大京アステージの担当者と大京穴吹建設の担当者の拠点が近いこともあり、技術的な情報共有が進展しやすくなっています。とくに、穴吹コミュニティの場合は、穴吹工務店の技術者が、穴吹コミュニティ技術担当部署に異動していることも多く、お客さまの要求にすぐ応えられる状態になっています。

 ――西日本での独特な動きは。

 三荻 西日本エリアでは、穴吹工務店が自社施工し、分譲した「サーパス」ブランド物件が比較的多く、穴吹コミュニティがマンション管理を担当し、大京穴吹建設が修繕工事を担当していることが多いです。「サーパス」ブランド物件は同一基準の仕様で新築施工され、グループ内で情報共有されているため、弊社の修繕提案仕様も確立されていることが特徴です。

 ――大京穴吹建設としては、他社が管理している物件でも入札を行う方針ですか。

 三荻 弊社の大規模修繕工事の施工実績は、2000年から現在に至るまで、5,000棟を超えております。そこで得たノウハウを、グループ管理受託マンション以外の大規模修繕工事でも提案していきたいと考えております。グループ以外の管理会社、コンサル会社、設計会社と情報共有し、可能性があれば、お手伝いさせていただくイメージです。

 ――大京グループの管理受託マンションにおける大規模修繕工事の受注率は。

 三荻 大京グループが管理受託しているマンションで発生している大規模修繕工事のうち、80%弱を受注しています。2020年3月期には、大規模修繕工事の売上全体の20%を外部より受注したいと思っています。

 ――九州での戦略は。

 三荻 福岡は、サーパスブランド物件が81棟、ライオンズブランド物件も含めると320棟ありますから、まずはここできちんと大規模修繕工事の提案を行っていきます。福岡に軸足を置きつつ、他県でも満遍なく提案を行っていくのが九州での戦略です。サーパスブランド物件は、1つの県で年間2棟ずつ大規模修繕工事を実施していきます。というのも、施工棟数を年間2棟と決めることで、協力会社に対して価格面や人員の優先配置についての交渉をすることができるからです。協力会社に対して早くお声がけし、購買情報をまとめることで、平準化を進めています。

(株)大京穴吹建設

(左)営業推進部企画推進室長 宮本 和斉 氏

(右)取締役(西日本事業部管掌)三荻 政照 氏

【長井 雄一朗】





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