新社長に聞く・OSJBホールディングスオリエンタル白石 大野達也氏 – 日刊建設通信新聞 (会員登録)

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【ベンチャーのM&A検討】
 4月1日付で、オリエンタル白石の社長に大野達也氏が就任し、6月下旬には持株会社のOSJBホールディングスの社長にも就任する。高速道路の大規模修繕・更新事業やプレキャスト化の進展、得意のニューマチックケーソンの好調など足元の需要は堅調だが、「(将来の変動期にも)安定業績を残せるようにしたい」と足場固めに注力する考えだ。--グループとオリエンタル白石の今後の経営方針は
 「ニューマチックケーソンは今後もある程度需要が見込める。新設橋梁はPC(プレストレスト・コンクリート)と鋼鉄製ともに減少する一方で、補修・補強の分野の需要は増える。PC、ニューマチックケーソンのパイオニアというアイデンティティーと責任感、使命感を若い世代につなぎ、企業風土を醸成し、将来の変動期にも一体となれる体制をつくりたい」
--各分野の方針は
 「PC橋梁の新設工事は、売上高100億円、グループ会社の日本橋梁の鋼鉄製橋梁は60億円程度を確保したい。ただ、いずれも長期的に減少が危惧される中で、価格競争してまで量を確保するつもりはなく、技術者を補修・補強・大規模更新に振り向ける可能性はある。橋梁上部の補修・補強、床版取り替えでは、大ロットの大規模更新を受注するなど多くの難工事やパイロット工事を経験し、『SCBR工法』など独自の技術・工法・知見を保有している。強みを生かしてイニシアティブを取っていきたい。高速道路の床版取り替えでは、価格競争してまで製品提供だけの受注はしない。あくまでも施工を中心とする」
 「ニューマチックケーソンは今後、数年間は売上高150億円程度を維持する。将来的には港湾関係での採用も考えられるほか、現在進めている大深度対応は掘削・解体の無人化だけでなく、自動掘削にまで技術を進化させたい」
--工場の運営は
 「現在、あり方を議論している。製造ラインの増設などは、長い目で見れば、1社で設備投資するよりも同業者と共同でキャパシティーを広げる方が良いのではないかとも考えている」
--収益の多角化は
 「M&A(企業の合併買収)を検討している。ファンドを通じたベンチャー企業との提携、資金支援、M&Aはあり得る。ニューマチックケーソンや補修・補強分野におけるロボット、ICT(情報通信技術)の深化、PCグラウトの再注入技術における材料や機械メーカーとの連携などができればと考える」
 「全体の売り上げの8%程度を占めるオリエンタル白石のPC建築も、10-13%程度にまで引き上げたい」
--技術者・技能者の確保・育成は
 「毎年、20人ペースの新卒採用を続けるため、インターンシップや大学との共同研究などを実施している。eラーニングシステムを整え自己啓発に活用できるようにした。まだ構想段階だが、60-65歳を超えた技術者と再契約して、現場で指導してもらうことも検討している。協力会社には、法定福利費の支払いだけでなく、契約単価と歩掛かりの見直しも進めている。首都圏には、技能者用宿舎も整備する。技術者向けのeラーニングシステムを技能者教育にも使えるようにしたい」
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 (おおの・たつや)1983年3月京大工学部土木工学科卒後、同年4月オリエンタルコンクリート(現オリエンタル白石)入社。2016年4月取締役専務執行役員土木本部長。58年11月28日生まれ、58歳。
◆記者の目
 座右の銘を問われて、セロニアス・モンクの名ジャズナンバー『ストレイト・ノー・チェイサー』をもじって「ゴー・ストレイト・ノー・チェイサー」と答え、日本語訳も「独自の道をまっすぐ行こう、誰も付いて来られないくらいの独自の道を」と気に入った和訳をアレンジする辺りに、独特のセンスを感じさせる。「気さくな対応はできない」と謙遜するが、語り口の明るさで相手には親しみやすさを与える。





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