中間まとめ/改革の前提、仕事量確保を/投資抑制方針の「固定化」懸念 – 日刊建設通信新聞

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四国の意見交換会では「インフラ概成」に対し、認識不足を指摘する声も上がった (19日、高知市)

 全国建設業協会(近藤晴貞会長)と国土交通省などとの2018年度地域懇談会・ブロック会議が23日の東海ブロックで折り返し点を迎える。皮切りとなった関東甲信越地方ブロック会議で関東甲信越地方建設業協会長会の小俣務会長は「経営が厳しい中、働き方改革を進めるための環境はまだまだ整っていないというのが共通認識になっている」と切り出し、改革の前提となる安定経営のための仕事量確保を訴えた。近畿、四国では財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が5月の建議に「社会インフラは概成しつつある」と盛り込んだことに対して「現況の課題に即したものとは到底考えられず、非常に残念でならない」(奥村太加典大阪建設業協会会長)など、公共投資抑制方針の固定化を強く懸念する声も上がった。
 地震や豪雨、台風などの自然災害が立て続けに発生し、「守り手」としての地域建設業の使命が重要度を増す中、各地域では経営の安定化に向けた、安定的・持続的な事業量確保や国土強靱化を図るための当初予算の増額確保、補正予算の早期成立、執行を求める意見が相次いだ。
 3日に開かれた関東甲信越地方ブロック会議で小俣会長は、「好調な大手企業との格差が拡大する中、仕事量の確保は依然としてわれわれが存続していく上での最大の課題になっている。地域建設業の再生に向けた切実な意見を受け止めていただきたい」と訴えた。
 15日の近畿ブロック会議で奥村会長は、財政制度等審議会の建議について「例年のように量から質への転換、人手不足による供給制約という視点で各省庁に公共事業費の抑制を迫っている」と指摘した上で、「これらの内容は地域建設業が災害対応などの社会的使命を今後とも果たし続けていくために、安定的、持続的な事業量確保が必要不可欠という現況の課題に即したものとは到底考えられない」と強調し、国土交通省に、「日本の置かれている現状と乖離(かいり)したこのような考えに対し、あるべき方向に修正していただきたい」と要請した。
 財政制度等審議会の建議に対しては、19日に開かれた四国での意見交換会でも四国建設業協会連合会(会長・吉村文次高知県建設業協会会長)から、「このような議論が出ること自体、地方の実情が中央に理解されていないことの証左」と認識不足を指摘する声が上がった。
 各ブロックでの公共事業予算に対する要望については国交省も理解を示し、四国では北村知久建設流通政策審議官が、「地域建設業が将来にわたって大切な役割を果たしていくためには、安定的、持続的な予算確保が不可欠ということで要望している」と述べ、国民の安全・安心の確保に必要な予算確保に全力を傾ける構えを見せた。
 北海道建設業信用保証、東日本建設業保証、西日本建設業保証の3社がまとめた公共工事前払金保証統計によると、18年度上期(4-9月累計)の請負金額は前年同期比1.1%減の8兆4920億1200万円。全体では微減となっているが、地域間格差も小さくない。5.8%減の2764億9700万円で最も下げ幅が大きかった四国では、連合会が下期の事業量落ち込みに伴う景気の腰折れに危機感を示し、補正予算の早期成立と執行を訴えた。地域懇談会・ブロック会議の後半戦では、災害対応や安定経営の原資となる予算の増額を求める声が一段と強まりそうだ。





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