企業努力も無駄に?ずさんな採点で工事成績評定に多数の誤り~福岡市交通局 – NET-IB NEWS

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 10月28日、福岡市地下鉄の運営を行う福岡市交通局は同局発注工事の工事成績評定に採点ミスが見つかり、工事成績を修正したことを発表した。9月、データ・マックスが、ある公共工事の取材で、交通局に対し、公文書公開請求を実施。記者が入手した工事成績評定に誤りを見つけ、交通局に指摘していたもの。交通局の発表によると、発覚した誤りは2011年度以降の同局発注工事348件中24件にものぼった。入力ミスなど、ケアレスミスが誤りの主な原因。実際よりも減点されていた採点もあり、1点でも上を目指そうとする企業努力が正しく評価されていなかったことになる。チェック体制の見直しはもちろん、結果だけでなく、採点過程の公表も求められる事態だ。

 10月28日、福岡市交通局は「工事成績評定の修正」を発表した。工事成績評定とは、公共工事の品質確保、適正な請負業者選定・育成を目的に、契約金額250万円以上の工事について、出来栄え、施工体制などを査定し、100点満点で評定するもの。評定結果は、請負業者へ通知される。発表によると、2011年度以降の同局発注工事348件中、24件に工事成績の採点ミスが発覚したという。

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ひとつの採点ミス指摘

 交通局は発表のなかで、ミス発覚の経緯を「(交通局に対し)工事成績評定に関する公文書公開請求があり、確認したところ、1件の評定について誤りが判明した・・・」と説明している。この採点ミスを指摘したのは、データ・マックスの記者。交通局発注工事の取材で、ある工事成績評定を情報公開請求した。記者は入手した工事成績に採点ミスがあることを発見。成績評定表において、監督員採点部分の「2.施工状況 Ⅰ施工管理」が採点基準(4~-10)となっているが、「-15.0」の採点。基準を大きく下回り、減点され過ぎている。これを交通局に指摘。指摘から2週間以上経過した10月28日に交通局より「誤りだった」との連絡を受けた。同日、交通局は今回の発表をしている。指摘から発表までの2週間の間に、発表資料にあるとおり、交通局のほか、市長事務部局、水道局でも同じように採点ミスがないか、合計1万175件を調査したようだ。

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企業努力無駄に

 交通局は誤りの要因を、評定表作成時の入力ミスや古い採点基準を採用したためとしているが、人為的なミスであり、素人の弊社記者が見てもすぐにわかるもの。入念にチェックすれば、防げたことは言うまでもない。工事成績は入札参加資格にも関係する、工事業者にとっては重要な数字。今回の修正によって、入札参加資格に影響はなかったとのことだが、減点されていた工事業者にとってみれば、交通局のケアレスミスで企業努力が無駄になっているのだ。点数を1点上積みするために、企業がどれだけ頑張っているのか、採点者はそのことをもっと知るべきだろう。
 これだけの修正件数=誤りがありながら、これまで発覚しなかったのには、ほかにも理由がある。次回からは、さらなる公共工事のブラックボックスを覗いてみよう。

【東城 洋平】



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