建設政策会議 企業評価WGが始動/多角的な経審制度構築 – 日刊建設通信新聞 (会員登録)

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企業評価(経営事項審査)の議論の視点

【生産性、働き方政策を誘導】
 これからの建設産業にとって、最重要のキーワードとなっている「生産性」の向上や「働き方改革」への取り組みを、企業評価にどう組み込んでいくのか--。国土交通省は、2月27日に建設産業政策会議の「企業評価ワーキンググループ」(WG、座長・丹羽秀夫公認会計士・税理士)を開催。より多角的な観点から企業の経営状況や社会性を評価できる経営事項審査制度の構築へ、その議論をスタートさせた。 建設企業に対する「評価」の中で、議論の焦点となっている経営事項審査は、 公共工事の入札に参加する建設企業(公共工事の元請け)に、その受審が義務化されている制度。建設業者の企業規模・経営状況など、 全国統一の客観的な指標で評価されることから、 それぞれの発注者が行う公共工事におけるランク分け(発注者による企業格付け)の基礎資料となっている。
 直轄工事を例にすれば、企業の経営規模などの経営事項評価点と、過去の工事成績などから算出した技術評価点を等価で合算。合算した総合点数で競争参加資格における登録企業をA-D等級の最大4つに分類、各等級別に「発注標準」(発注の標準とする金額)を定めている。
 建設業許可を第一関門の審査とすれば、経営事項審査は、各発注者にとって、許可制度によるスクリーニングを経た建設企業の実態を推し量る判断材料の1つ。「ランク分けの基礎資料としての側面がある一方、将来の建設業にとって望ましいプレーヤーを選ぶための仕組みにもなり得る」とする意見があるように、評価軸をどこに置くのかという、この議論の行方は、いわば10年後の建設産業のあるべき姿を「企業評価」の仕組みの中で誘導するものと言える。
 その意味で言えば、 設定した指標によって算出される審査の結果 (公開されるデータ)を、 それぞれの発注者がどう活用するかを含めて、建設産業政策会議が導く将来の建設産業がいかにあるべきかということにつながっていく。
 検討の切り口となりそうなのが、経営事項審査という「企業評価」に、政策としての誘導目標をどう結び付けていくかという点だ。特にランク制(発注標準)を前提に、経営規模の大小を評価に反映させる現状の仕組みが、決して「右肩上がり」とは言えないこれからの時代に見合うのか、あるいは建設業法における請け負いを基軸にした評価軸がCM(コンストラクション・マネジメント)方式といったビジネスモデルの広がりに対応できるのかといった点は大きな論点になる。
 これに企業経営における生産性の向上や、働き方改革への取り組み、 地域の守り手として求められる建設企業の「社会的な役割」 をいかに適切に評価軸として組み込んでいくことができるのか、今後の議論動向に注目が集まる。

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