中国新車販売、10月11.7%減 通年で28年ぶりマイナスの公算 – 日本経済新聞

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【北京=多部田俊輔】中国汽車工業協会は9日、10月の中国の新車販売台数が前年同月比11.7%減の238万100台だったと発表した。4カ月連続の前年割れで、1~10月の累計販売台数がマイナスに転じた。2018年通年でも28年ぶりにマイナス成長となる見通しだ。不動産価格の高騰が収まったことなどで高額消費にブレーキがかかっている。

10月の中国の新車販売台数は独フォルクスワーゲン(VW)など大手の多くが前年実績を割り込んだ(広東省広州市のVW販売店)

米中貿易戦争の影響も出ており、中国メーカーの受注や設備投資に陰りが出ている。政府の債務削減で民間企業の資金繰りが厳しくなっていることも重なり、景気の見通しに不透明感が増し、消費者心理に影を落としている。

株安や不動産価格の高騰が収まったことで資産効果が薄れ、自動車が代表とされる高額消費が伸び悩んでいる。中国の個人投資家は1億4000万人以上いるとされるが、中国の株価は年初から約2割下落している。

1~10月の累計販売台数は前年同期比で0.1%減の2287万900台。同協会幹部は記者会見で「通年でプラス成長となる可能性はとても低い」と指摘し、中国メディアは「1990年以来、28年ぶりのマイナス成長になる可能性が高くなった」と報じた。

単月の販売台数は2カ月連続で2桁減となった。昨年末で小型車減税が打ち切りになったことも影響している。ただ「昨年秋以降の駆け込み需要の反動減は月20万~30万台」(中国メーカー幹部)。10月は前年同月から30万台超の減少で、反動減を差し引いても高額消費の低迷が販売台数を引き下げたとみられる。

10月の販売実績をメーカー別でみると、関税引き下げなどを追い風とするトヨタ自動車は2割増となり、ホンダも前年同月実績を上回った。一方、中国市場でトップを競う米ゼネラル・モーターズ(GM)と独フォルクスワーゲン(VW)の主力合弁会社は前年同月実績を下回った。

これまで地方都市を中心に中国市場をけん引してきた独自ブランドの成長も鈍る。2桁増を続けてきた浙江吉利控股集団は3%増にとどまり、長城汽車も2%増となった。両社が得意とする多目的スポーツ車(SUV)も人気に陰りがみえてきたという。

世界最大の中国がマイナス成長になれば、世界の自動車市場の成長が踊り場にさしかかる。米国市場は昨年並みを維持するとの見方が多いが、高い成長は見込めない。欧州市場は英国の欧州連合(EU)離脱で英欧間の関税が復活すれば市場が冷え込む可能性も懸念される。

高い成長が続いていた東南アジアやインドも成長が減速。米中貿易戦争やトランプ米政権の自動車の関税引き上げなどの動向の行方もからみ、日米欧の自動車大手がどの地域に重点的に投資するのかなど成長戦略が改めて問われることになる。





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