「輪島ふぐ」PR本格化 団体設立 商標も申請 – 中日新聞

Home » 03消費 » 「輪島ふぐ」PR本格化 団体設立 商標も申請 – 中日新聞
03消費, 旅行取扱高 コメントはまだありません

天然フグの刺し身や唐揚げ、ぬか漬けなどの料理=石川県輪島市河井町で

写真

観光の起爆剤へ期待

 天然フグの漁獲量が日本一の石川県輪島市で、フグを新たな観光資源として活用する試みが本格化している。市は飲食店や宿泊施設とフグ料理をPRする任意団体を設立、「輪島ふぐ」の商標登録も申請した。関係者は観光客減少に歯止めをかける起爆剤となるよう期待する。(山本義久)

 輪島港に水揚げされる天然フグの八割はマフグ。高級なトラフグやサメフグは少ないが、二〇一五年度は合計すると四百四十トンに上り、五年連続の国内一位となった。二位は浜田市(島根県)の四百三十二トン、三位は姉妹都市の萩市(山口県)で二百一トン。

 五月に任意団体「能登半島・輪島 わのしま食楽部(くらぶ)」が発足し、メニューの試食会が開かれた。唐揚げ、白子のスパゲティ、アヒージョ、刺し身など多彩なメニューが並んだ。

 用意されているコース料理は三千円(税抜き)で、各店が工夫を凝らした三品以上を提供する。団体の統一食開発部会長で旅館を経営する川端章義さん(51)は「どの店もおいしい」と評価。観光客で市内に宿泊するのは全体の14%にとどまることから「泊まって豊かな食を堪能してもらうよう宣伝に力を入れたい」と張り切る。

 発足時は二十八だった加盟店は、三カ月で三十八に増えた。店の入り口には、フグを描いたのぼり旗が掲げられている。

 輪島市光浦町には二年前、県漁協輪島支所の加工場が完成した。フグの取り扱いと販売の資格を取得し、毒を取り除くふぐ処理資格者もいる。ここで一キロのパックを一日に二百〜三百パック製造し、加盟店に提供している。

 石井至加工流通課長(51)は「フグは冬の印象が強いが、一年を通じて楽しめる」と話し「トラフグのコース料理は一万五千円ぐらい。輪島に来るとお手頃な値段でマフグが味わえる」とメリットを強調する。

 団体は、トラフグが「ふぐの王様」といわれているのに対し、輪島のマフグを「ふぐの女神」と名付けて全国発信する考えだ。

 十月から来年三月にかけては、国内旅行の調査や研究、観光振興支援に取り組む「じゃらんリサーチセンター」(東京)の協力で、輪島ふぐを含めた観光を同社のインターネットで配信するほか、雑誌やチラシなどで紹介する計画もある。

 市交流政策部の山下博之部長は、一五年は百四十二万人だった観光客が一六年は十万人減少したことから、市内の観光資源を見直し、食と温泉が大事と気付いたという。「まずは『ふぐのまち輪島』を浸透させたい」と力を込める。

市内の飲食店や旅館に登場するフグは、加工場でさばかれ、提供されている=石川県輪島市光浦町で

写真

福井は「若狭ふぐ」展開

 北陸地方では、輪島市のほか、福井県の敦賀市や小浜市など嶺南の二市二町が、トラフグの養殖に取り組み、「若狭ふぐ」と銘打って売り出している。

 一九八三年に高浜町で養殖が始まり、八五年ごろには、大阪市の黒門市場で「若狭ふぐ」と呼ばれるようになった。同県漁業協同組合連合会は二〇〇七年、若狭ふぐを地域団体商標として登録した。一五年の生産は約百トンに上る。

 県は〇八年度から、消費拡大とブランド化推進に向け、ふぐ料理を取り扱う県内の宿泊施設を「若狭ふぐの宿」として認証。昨年十二月末現在、八十九軒が提供している。

この記事を印刷する

コメントを残す