非接触認証、精算や管理の商機拡大 京都の企業も新製品 – 京都新聞

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島津製作所が開発したRFIDタグの読み取り装置(右下)。買い物かごを置くと、真上にあるタグだけ読み取り、商品の合計金額が瞬時に分かる
島津製作所が開発したRFIDタグの読み取り装置(右下)。買い物かごを置くと、真上にあるタグだけ読み取り、商品の合計金額が瞬時に分かる

 ICチップに書き込まれたデータを離れた場所から電波で読み取る非接触認証技術(RFID)の製品開発に、京都の企業が力を入れている。これまでの交通系ICカードだけでなく、商品の精算や医療器具の在庫確認、工具を使った作業の管理などに用途が拡大。島津製作所や京セラ、KTCなどが商機を見込んで品ぞろえやサービスの拡充を急いでいる。

 島津製作所は、小売店のレジ向けに、RFIDのタグに書き込まれた商品情報や価格を読み取る装置を開発した。約30センチ四方、厚さ2センチの板状で、上に買い物かごを置くと精算できる。従来品は隣に置いた商品のタグまで誤認識する可能性があったが、装置上部の高さ70センチの範囲だけデータを受信する方式にして防止している。

 1台21万3840円で、年間300台の販売を目指す。同社は「タグの普及が見込まれる小売業界のほか、物流業や図書館などにも広めたい」とする。

 京セラは、RFIDのIC(集積回路)チップを格納するケースを開発した。一般的な樹脂製からセラミック製に替えたことで耐熱温度を約2倍の約200度に引き上げ、耐水性や耐薬品性も高めたのが特長だ。最小サイズの製品で縦6ミリ、幅3ミリ、厚さ1・7ミリと小型化した一方、アンテナ材料が積層する構造にしたことで通信距離を伸ばした。

 薬品洗浄や滅菌処理が必要な部品のほか、医療用器具の管理でもニーズがあるとみており、2019年度で売上高30億円を目指す。

 KTCは、RFIDを利用した次世代工具を開発中だ。ボルトにRFIDのICタグ、レンチに読み取り機をそれぞれ搭載。適切な締め具合などを作業者に伝える。同社は「RFIDを埋め込んだボルトの普及はこれからだが、将来的な需要は確実にある」とみている。

 産業機器販売の菱電商事(大阪市)は、京都桂病院(京都市西京区)とRFIDを使った医療器具の在庫管理システムを共同開発した。各器具の搬入時にRFIDのタグを貼り、使用時に読み取れば、効率的に在庫の管理や医事請求伝票の作成などができる。

 同病院では心臓カテーテル器具の管理に採用しており、同社は「棚卸し作業も簡素化でき、人件費や残業の削減につながる」とアピールする。

 村田製作所は、一辺が2ミリ以下という世界最小クラスのRFIDタグを販売し、正規品判別や衣類の在庫管理などに導入されている。さらに、タグの使い方の提案やソフトウエア開発まで一括して行う体制を整えるため、イタリアのRFIDシステム開発会社をこのほど買収した。買収額は20億円超とみられる。3年後に売上高100億円規模への成長を目指す。

【 2017年06月16日 17時00分 】

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