栄の百貨店 衛星店舗戦略 郊外に続々 – 読売新聞

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 名古屋市の百貨店が、岐阜県や三重県などでアンテナショップを開き、名古屋への集客につなげようとする「サテライト(衛星)戦略」を加速している。特に栄地区の百貨店が力を入れており、名古屋駅前で新館をオープンしたジェイアール名古屋高島屋の「1強体制」に風穴を開けたいとの狙いがある。

 松坂屋名古屋店(名古屋・栄)を運営する大丸松坂屋百貨店は5月下旬、三重県桑名市の「三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島」で、特売品を販売する小型の「マツザカヤ アウトレットストア」(約130平方メートル)を改装オープンした。

 オープン記念の目玉商品は、名古屋店で1本7000円で販売していた高級ネクタイ5本セットが1080円、定価5900円の高級シャツが540円など。大丸松坂屋の宮田直広バイヤーは「利益は度外視。ファンを増やし、名古屋店への来店を促すのが目的」と強調する。

 遊園地の「ナガシマスパーランド」が隣接している効果もあり、改装後の来店客数は、全国3か所のアンテナショップで「ダントツのトップ」(宮田氏)という。

 栄地区を拠点とする名古屋三越も、ギフト品などを扱う小型店「エムアイプラザ」が好調だ。東海地方では2014年に岐阜県各務原市、15年には愛知県常滑市のイオンにそれぞれ出店しており、今年5月の売上高は2店とも前年同月比2けた増だった。

 三越は今後、富裕層の自宅を訪れて商談する「外商」の拠点として、エムアイプラザを活用したい考えだ。担当者は「愛知県三河地方や岐阜県は富裕層が多く、開拓の余地がある」と意欲を示す。

 こうした背景には、今年5月の栄地区の百貨店売上高が、6年9か月ぶりに名古屋駅地区に抜かれたことによる危機感もある。

 JR高島屋は4月に開業した新館「タカシマヤ ゲートタワーモール」の効果で来店客数が約7割も増え、名古屋駅地区の売り上げを押し上げた。

 名古屋駅前に本店を構える名鉄百貨店も、一宮店(愛知県一宮市)やサンマルシェ店(愛知県春日井市)で本店の物産展などをPRし、集客増につなげている。

 ただ、JR高島屋は「これまで百貨店で買い物しなかった名古屋の若者が目立つ」(広報)と分析し、岐阜県や三重県など広域からの集客効果は未知数という。栄地区の百貨店は「JR高島屋の唯一の死角」とみてサテライト戦略を強化する。

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