16年10~12月期GDP改定値、上方修正の公算 – 日本経済新聞

Home » 02景気 » 16年10~12月期GDP改定値、上方修正の公算 – 日本経済新聞
02景気, 法人企業統計 コメントはまだありません

 財務省が1日発表した法人企業統計によると、2016年10~12月期の設備投資は季節調整済みの前期比で3.5%増となり、3期ぶりに前期比で増加した。自動車や化学で生産能力の増強投資があったためだ。この結果は内閣府が8日に公表する10~12月期の国内総生産(GDP)の改定値に反映される。GDPは速報値より上ぶれする公算が大きくなった。

 大和総研や第一生命経済研究所など民間調査機関10社のGDP改定値の予測を平均したところ、前期比年率で1.5%増となった。速報値(1.0%増)から上方修正とみる。設備投資が予測平均で前期比1.7%増となり、速報値(0.9%増)を大きく上回ると見ているためだ。

 法人企業統計によると、設備投資は製造業で前期比7.4%増、非製造業で1.3%増とともに増加した。化学ではスマートフォン(スマホ)向け材料を増産。情報通信業でも通信の高速化対応の投資が生じた。

 企業の経常利益は前年同期比で16.9%増の20兆7579億円となり、四半期ベースで過去最高となった。為替は円高が進み輸出企業には逆風だったにもかかわらず増益だったのは、石炭や石油などの資源市況が回復し、卸売業や石油・石炭業の採算が改善したことが大きい。

 収益、投資ともに堅調に見えるが、企業は投資に慎重な姿勢を崩していない。目安となるのが、企業の設備投資意欲を示すキャッシュフローに占める設備投資の割合だ。日本総研の試算では、10~12月期は56.4%となり、前年同期と比べ3.8ポイント低下した。同社の菊地秀朗氏は「設備稼働率が伸び悩み企業の成長期待が高まらないなか、投資の勢いは先行きも力強さを欠く」とみている。

 企業が生み出した付加価値に占める労働者の取り分を示す労働分配率も3四半期連続で低下している。人件費は10~12月期で2%増加したが、収益の改善度合いに比べると弱い。春季労使交渉での賃上げ幅も注目される。

 内閣府は同日、日本経済の需要と供給の差を示す「需給ギャップ」が10~12月期はマイナス0.4%だったとの試算を発表した。1月に公表したGDP速報値を受けての試算で、7~9月期(マイナス0.5%)からは0.1ポイント縮小した。金額に換算すると年率で約2兆円の需要不足にあたる。

コメントを残す