都市農業に女性の力を 広がる府や企業の支援 – 大阪日日新聞

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大阪ニュース

2017年3月1日

 女性農業者を支援する動きが全国の自治体や企業で広がりをみせている。農業就業人口のうち女性が占める割合は半数を超え、経営や6次産業化に女性が関わることで収益性が向上したというデータもある。大阪府も都市における農業振興の“キーマン”と捉えている。




さらなる支援の輪の広がりに期待を寄せる出口会長=松原市

 日本政策金融公庫が2016年7月に融資先の農家を対象に実施した同年上半期の農業景況調査では、経営者が女性、もしくは役員や管理職に女性を登用している割合は53・8%と過半数に上ることが分かった。

 女性が経営に関わっていない農家に比べ、売上高増加率は1・9ポイント高い23・6%、経常利益増加率は71・4ポイント高い126・6%だったという数値もある。女性の経営参加が収益増につながることを示した。

■センス発揮

 従業員へのきめ細かい管理が経営向上に影響していることが挙げられるが、大阪府農政推進課の原田行司参事は、近年増え続ける道の駅や直売所の存在に注目。「出荷する際や販売を行う中で、女性農業者がレシピを伝えるなど買い物客と接する機会が増えた」と指摘する。

 生産者が加工や販売・流通も行う6次産業化についても「デザイン性の高い容器や包装など女性ならではのセンスが発揮できている」とみる。

 農林水産省は、女性の農業分野への就業と活躍の場を提供する「農業女子プロジェクト」を13年にスタート。女性が使いやすい農機具の開発や食育イベントの開催など女性をターゲットにした取り組みが進む。府内では女性の新規就農者が年平均11人に上ることから、原田参事は「女性農業者による都市農業は成長分野」との認識を示す。

■連携を促進

 府は昨年1月に「大阪発女性農業者応援事業」に着手。女性農業者と企業・団体との連携を促進させ、情報発信の強化や経営に関するセミナーなどを通して女性農業者の活動を支援している。

 昨年12月末現在、大手新聞社や百貨店、人材派遣会社など8社の企業・団体が事業に参加。マルシェ(市場)の開催▽情報誌による女性農業者の紹介▽洋菓子店との新商品開発−などに取り組んでいる。

 府内の女性農業者らでつくる「大阪府ファームレディネットワーク」会長の出口とし江さん(59)は、企業との連携に「ジャムの容器をどういうものにすれば売り上げが上がるか、といったことを考え、府や業者に相談する人も増えてきた」と女性農業者の意識の変化を感じるという。

 一方で、応援事業に食品メーカーが入っていない点を挙げ、「農家は、出荷作業を行う倉庫はあっても調理が行える加工場はない。6次産業化を考える上で誰でも使える場所は重要になる」とさらなる広がりを期待する。




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