7‐9月荷動き改善鮮明に=日通総研「短観」6月調査 – カーゴニュース

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日通総合研究所(本社・東京都港区、宮近清文社長)は7月31日、17年6月調査分の企業物流短期動向調査(日通総研短観)を発表した。
それによると、17年4‐6月の国内向け「荷動き指数」実績(見込み)は「△1」となり、前期(1‐3月)実績より3ポイント(P)上昇と改善。7‐9月見通しは広い範囲の業種で荷動きが改善し、4‐6月より9P上昇の「+8」となると予測した。「荷動き指数」がプラスを示すのは、2014年1‐3月の消費増税前の駆け込み需要による「+32」以来14期ぶりとなる。

同調査は、荷主企業2500社を対象に6月初旬時点で出荷動向や見通しを調査したもので、今回は980社からの回答を得た(回答率39・2%)。調査企業は製造業が13業種、卸売業が生産財と消費財の2業種で合計15業種。

荷動き指数は14期ぶりにプラス転換

本社で会見を開いた佐藤信洋プリンシパルコンサルタントは、「国内貨物の荷動き指数は消費増税による駆け込み需要の反動などで14年4‐6月実績以降はマイナスが続いていた。15年1‐3月実績は『△14』と一段の悪化がみられたが、この時点を底に、緩やかな改善方向に動き、10‐12月には『△2』まで戻した。しかし16年1‐3月実績と4‐6月実績では再び悪化に向かい、二番底を探る展開が続いた」とこれまでの推移について述べた。「その後16年7‐9月実績以降は徐々に改善基調が続き、17年7‐9月見通しでは『+8』と、ようやく14期ぶりにプラスに浮上すると見込まれる」と説明。佐藤氏は前回3月調査時に7‐9月見通しがプラスとなる可能性を指摘していたが、今回の調査でそれが裏付けられた形となる。

業種別に4‐6月実績を見ると、1‐3月実績より改善した業種は全15業種中8業種となり、指数がプラスの業種は、窯業・土石、精密機械、食料品・飲料、化学・プラスチックなど6業種。木材・家具、生産財卸、その他の製造業、パルプ・紙など7業種がマイナスとなった。

7‐9月見通しでは、食料品・飲料、化学・プラスチック、鉄鋼・非鉄、生産財卸など10業種がプラスとなり、木材・家具、繊維・衣服、輸送用機械の3業種がマイナスと見込む。4‐6月実績では8業種で荷動きの改善がみられたが、7‐9月は11業種が改善し、荷動きの回復傾向の広がりがうかがわれる。

トラック運賃の上昇圧力はさらに強まる

また、運賃・料金の動向指数は、4‐6月実績は全機関でプラスとなり、前期(1‐3月)に対して全機関で上昇した。7‐9月見通しは全機関でプラスと予測。前期(4‐6月)に対しては、内航コンテナ・RORO船(1P低下)を除き、一般トラック(8P上昇)、特積みトラック(10P上昇)、鉄道コンテナ(1P上昇)、国内航空(3P上昇)、倉庫保管料(2P上昇)の5機関で上昇を見込んだ。

佐藤氏は、「トラック運賃の上昇動向は燃料価格が前年比で上昇に転じたことや、日本通運、佐川急便など大手事業者の運賃値上げ報道などでドライバー不足の深刻さが社会的にも広まったことなどが後押ししている」と説明。「(全産業平均と比べて)ドライバーの賃金は相対的に低いので、労働環境改善のためにも運賃の上昇が望まれる」と述べた。

輸送機関別「利用動向指数」の7‐9月見通しは、全機関で上昇を見込んだ。とくに一般トラックが「△1」から「+5」へ6P上昇、特積みトラックは「△5」からゼロ水準へ5P上昇するなど需要の高まりが見込まれ、トラック運賃の上昇圧力が一段と強まりそうだ。

物流コスト割合の増大は今後も続く

売上高に占める物流コスト割合の動向指数をみると、業種全体では17年1‐3月実績の「+11」から4‐6月実績5P上昇の「+16」となり、7‐9月見通しは前期よりさらに3P上昇し「+19」となった。4‐6月実績は木材・家具を除いた14業種がプラスとなり、7‐9月見通しでは全業種がプラスとなり、物流コストの上昇基調が拡大していることがうかがわれる。

(2017年8月3日号)





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