コラム:企業の利益剰余金390兆円、経済の停滞要因に| ロイター – ロイター

Home » 02景気 » コラム:企業の利益剰余金390兆円、経済の停滞要因に| ロイター – ロイター
02景気, 法人企業統計 コメントはまだありません

田巻 一彦

[東京 9日 ロイター] – 日本企業の利益剰余金が過去最大の390兆円台に膨れ上がっている。生産・輸出が好調で過去最高益を記録する企業が続出しているものの、設備投資を控え、賃上げも小幅で現金を積み上げているためだ。

マクロ的には機動的な財政出動や大規模な金融緩和の効果が、「ため池」に留まって波及していないことを示す。ただ、効果的な政策対応も見当たらない。とすれば、現在は機能していない市場の「警鐘効果」に期待するしかない。

<利益剰余金、1年間で23兆円積み上がり>

財務省の2017年1─3月期法人企業統計によると、全産業ベース(銀行、保険業は除く)の利益剰余金は390兆3900億円と過去最高を記録。前年同期から23兆7100億円増えた。

わかりやすく言えば、企業が利益を出しているにもかかわらず、設備投資を控え、賃上げにも積極的に動かなかった結果、現金が積み上がってしまったということだ。

17年3月期の連結純利益は過去最高を記録し、企業業績は好調を維持している。18年3月期も過去最高を2年連続で更新しそうな勢いだ。

しかし、少子高齢化に伴う国内市場の収縮を強く意識し、企業の設備投資の動きは鈍いまま。ベースアップも小幅ながら実施する大企業が目立ったが、全体的に賃上げの動きも小幅にとどまり、実質賃金の伸びもはかばかしくない。 

コメントを残す