トルコ政府、新規インフラ開発の凍結発表 :日本経済新聞 – 日本経済新聞

Home » 01GDP(国内総生産) » トルコ政府、新規インフラ開発の凍結発表 :日本経済新聞 – 日本経済新聞
01GDP(国内総生産), 実質成長率 コメントはまだありません



 【イスタンブール=佐野彰洋】トルコのアルバイラク財務相は20日、2021年までの中期経済計画を発表した。通貨リラ相場の下落や物価上昇を抑えるため、新規のインフラ開発を事実上凍結する。財政規律を重視し、金融市場の信頼回復を優先する姿勢を示した。企業の破綻増で膨らむ銀行の不良債権への対応には踏み込まなかった。

 実質成長率の目標は下方修正。18年が3.8%、19年は2.3%に引き下げた。

 消費者物価指数の上昇率目標は18年末で20.8%。19年末が15.9%、20年末は9.8%。

 最大都市イスタンブールで会見したアルバイラク氏は財政支出を抑えるため、新規のインフラ開発を事実上凍結する姿勢を鮮明にした。

 同氏は「入札の始まっていないプロジェクトは凍結される」と述べた。エルドアン大統領が経済発展の原動力としてきたメガ(巨大)インフラ事業については「国際的な資金調達を通じて実行する」と説明したが、市場の信頼を回復できなければ海外からの資金調達は難しいのが明白だ。

 例えば、黒海とマルマラ海を結ぶイスタンブール運河の建設構想は採算や環境評価の面で欧米からの資金調達が困難だとみられてきた。エルドアン氏の体面を保ちながら事業を棚上げする意図があるとみられている。

 成長率目標も引き下げた。従来の目標では17年から20年まで毎年、実質で5.5%だった。17年は政府の景気刺激策で7%以上になったが、内需拡大が過熱してインフレ進行や経常収支赤字の拡大につながっていた。

 8月には、トルコ在住の米国人牧師拘束問題を巡る対米関係の悪化でリラが急落する「トルコショック」が起き、市場の動揺は世界に広がった。リラの対ドル下落率は年初から約4割に達する。

 エルドアン政権はこれまで、リラ安の原因を国外からの「攻撃」や「操作」と非難してきた。20日の計画発表は、政権が市場の圧力に、やや譲歩したようにもみえる。だが、市場関係者は警戒を解いていない。経済協力開発機構(OECD)は20日発表の経済見通しで19年のトルコの実質成長率予測を5%から0.5%に引き下げた。トルコ政府の見通しを下回る。

 中銀の独立をうたいながら、本音では引き締めを嫌うエルドアン氏が介入姿勢を改める兆しはまだみえない。

 トルコ銀行協会は19日、債務再編での企業支援で各行が合意したと発表した。公式には3%程度の不良債権比率は「10%を超えているのが現実」(有力エコノミスト)とみられ、銀行経営の重荷となっているためだ。

 外貨建て債務の返済負担の増加、原材料費や借入金利の上昇で、企業の破綻や社債償還の不履行が相次ぎ表面化。建設業界団体のトップは地元紙に「民間工事の70%が中断している」と指摘した。公共工事でも支払いの遅延が起きている。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!





コメントを残す