金融危機の襲来に備えて3つの「予兆」に注意 – 東洋経済オンライン

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トルコ、アルゼンチン、南ア…秒読み始まる?

トルコも昨年11月にサムライ債を発行していた(写真:ロイター/Murad Sezer)

話は2003年のこと、リーマン・ブラザーズが、独自に開発した危機予知システム「ダモクレス」を大々的に発表した。「ダモクレス」とは、古代ギリシャで、王にあこがれた家臣の名前だ。宴席で、たわむれに玉座に座り、はじめは豪華絢爛な周囲に気を取られているが、ふと頭上に剣が落ちてきそうに吊るされているのに気づき逃げ出す。栄華の中で、危うさを悟るという逸話としてしばしば引用される。

しかし、残念ながらリーマンのダモクレスの剣は、自社の危機を予知することはできなかったようだ。

これに限らず、危機察知の試みは多く存在するが、実際にはなかなかうまく働かない。1997年の通貨危機や2008年のリーマンショックなどのような大規模な金融危機が発生するかと思えば、市場の動揺が途中で収まり、復調する場合もある。これらを事前に見分けるのは極めて難しい。しかし、いくつか見逃すべきでない危機の”予兆”はある。

金融危機予知に使われる一般的な指標

大槻奈那さんの新連載、1回目です

国の危機を測る指標には、経済成長率、外貨準備、対外債務、民間総融資額、経常収支などがある。これらは間違いなく重要である。

しかしこれらはすべて過去の実績に過ぎない。しかも、市場参加者の誰もが発表直後に見て、緻密に分析している。このため、これらの指標だけを見て市場を先回りして、自分だけ危機を回避するというのは至難の業だ。

リラの下落が続くトルコも、経常収支赤字が続いていることや外貨準備が対外債務などに対して少ないこと、政治的に脆弱であることなどは周知の事実である。一方、強みもある。国民の平均年齢は31歳と、40歳代後半の日本をはじめとする先進諸国に比べて圧倒的に若い。個人消費がGDP(国内総生産)の6割を超え、昨年の実質経済成長率は7%と好調だった。

こうした強みから、世界の投資家は、資金がだぶつくと、脆弱な側面には目をつぶってトルコ投資に突っ走り、政治が不安定になると一斉に手を引く。このためトルコは海外からの資本流入フロー次第で景気が激しく変動する。

ちなみにトルコは、90年代は5年周期、2000年以降は10年周期で金融不安の憂き目に遭っている。これらがうまく切り抜けられるなら、投資妙味は大きいのだが、なかなかそう都合よくはいかない。





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