日中条約40年 真の「互恵」関係を築きたい – 読売新聞

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 中国の台頭が加速する中で、日中両国の国際的な立場は変わった。安定した関係を築く重要性は一段と増している。節目の年に、双方は信頼醸成を図らねばならない。

 日本と中国が平和友好条約に調印して、12日で40年になる。

 この間、中国は国内総生産(GDP)で日本を抜き、米国に次ぐ世界第2の経済大国となった。近年は、強国路線を突き進み、不透明な軍備拡張を続けている。

 日本は、トウ小平による「改革・開放」政策を後押しし、巨額の政府開発援助(ODA)を供与してきた。中国の平和的発展につながらなかったのは残念だ。

 条約は、紛争の「平和的手段による解決」を明記している。国際ルールを無視し、東・南シナ海などで「力による現状変更」を試みる中国の姿勢は、その趣旨に明らかに反する。政府は粘り強く自制を働きかけるべきだ。

 2012年の沖縄県・尖閣諸島の国有化を機に、最悪と言われるレベルに落ち込んだ日中関係が、好転し始めたのは歓迎できる。今年5月には中国首相として7年ぶりに李克強首相が来日した。

 習近平政権は、対米関係の悪化を踏まえ、日本など周辺国との関係修復を急いでいるのだろう。

 安倍首相は条約発効40年となる10月にも訪中する。来年の習国家主席の来日を実現し、首脳往来を定例化することが求められる。

 経済や安全保障で飛躍的に影響力を増した中国と向き合うには、条約でうたった「平和」「友好」を唱えるだけでは限界がある。

 日中が合意した「戦略的互恵関係」の実現に向けて、2国間に加え、国際的な課題でも、実務的な協力を積み重ねることが欠かせない。中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」での共同事業の推進は、その試金石となろう。

 北朝鮮問題での連携も重要だ。安倍政権は、日朝首脳会談を通じた「拉致・核・ミサイル」の包括的解決を模索している。北朝鮮の後ろ盾である中国と意思疎通を深める意義は小さくない。

 日中共同の世論調査では、相手国の印象が「良くない」とする回答は5年前、ともに90%を超えていた。昨年は日本人は微減だったが、中国人は67%まで減った。相手国を訪問したことのある人は、印象が改善する傾向がある。

 昨年の中国からの訪日客数が過去最高の735万人となったのは朗報だ。次世代の関係構築を担う若年層を中心に、多層的な交流を活性化させたい。





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