中国主導の「一帯一路」「AIIB」に米国協力も=東アジア経済連携交渉、年末までに妥結―中国政府エコノミスト代表団 – エキサイトニュース

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2017年3月28日、来日中の中国経済学者代表団(財政部や国務院のエコノミスト)5人が
日本記者クラブで会見した。GDPは2017年も6%台後半の「ニューノーマル」中高速成長が見込めると強調。公共投資、輸出中心から、中間層の急拡大に伴い個人消費が大きく伸び、技術革新を通じた産業の高度化と構造改革を発展の原動力に据える―などと説明した。

また中国が推進している「一帯一路(海と陸のシルクロード)」構想について「あらゆる国に開放され、5月にハイレベルのフォーラム(大会)を開催する」とした上で、アジアインフラ投資銀行(AIIB)も含め、中国と米国の間で相互に協力する可能性があると明かした。日中韓印東南アジアなどで協議中の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)にも触れ、「地域の発展に重要であり、交渉は17年末までに妥結する」との見通しを示した。エコノミスト5氏の発言要旨は次の通り。

<周強武 ・財政部国際財経センター主任(代表団長)>
アジア地域は、大きな資金を必要とし、1兆ドル(約110兆円)不足するとの試算もある。アジアインフラ投資銀行(AIIB)はこの資金需要にこたえるもので、既に加盟国は70以上となり、アジア開発銀行(ADB)の67カ国・地域を上回った。あと20カ国・地域が加盟申請中で、最終的には世界最大の地域開発機関になる。主要国で未加盟は日米だけだ。

中国ではジニ係数(所得分配の不平等さを測る指標)が改善されている。農民工(農村出身の出稼ぎ労働者)の所得が増大している。ただ富裕層への税制が十分でないので、資産課税や富裕税を検討している。

<樊綱・中国総合開発研究院院長( 中国人民銀行貨幣政策委員会委員)>
トランプ大統領は就任前に中国を「為替操作国」に指定すると言っていたが、実際は中国が「人民安誘導」とは逆に、「人民元安抑制」に動いているので指定できない。貿易摩擦でも、懲罰的な関税を課すことは、他の発展途上国との間で摩擦を生じ、米企業も好まないので、大きな貿易戦争になることはない。

趙晋平・国務院発展研究センター対外経済研究部部長>
中国は約14億人の巨大人口を背景に世界最大の消費市場に成長、小売総額も大幅に増加した。中国が推進する「一帯一路(海と陸のシルクロード)」構想の世界に占める割合は人口で60%。GDPで30%に達する。あらゆる国に開放され、公共財として世界の平和的な発展に寄与する。5月にハイレベルのフォーラム(大会)を開催する。トランプ氏は選挙戦中に一帯一路構想に、興味があると語っていた。中米両国はインフラ問題で協議する方針で、AIIBや一帯一路構想に関して、協力に向けた大きなチャンスがある。

環太平洋連携協定(TPP)は高度な貿易・経済ルール作りを目指したので中国は参加しなかったが、オープンな姿勢に変化はなく、発効を願っている。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)は地域の発展に重要であり、交渉は17年末に妥結する見通しだ。

<畢吉耀・中国マクロ経済研究院副院長>
中国の16年の実質国内総生産(GDP)は6.7%増だったが、17年も6%台後半の伸びが期待できる。国際通貨基金(IMF)予測でも当初の6.1%~6.2%から6.5%前後に引き上げられた。消費者物価も2%以下に抑えられ、安定している。中間層の急拡大に伴い個人消費が大きく伸びた。構造調整も進み、格差問題も、「小康社会」を目標とする3次5カ年計画により、7000万人が貧困から脱却する見通しだ。

劉尚希・財政部財政科学研究院院長>
中国は企業が主体となるよう、規制緩和と国有企業改革を主体とし構造改革を進められるよう、中高速成長「新常態」経済を推進している。市場競争を促進するために、国有企業改革が急務である。財政と税務の改革とガバナンスの近代化を進めている。

国と地方の債務は年間GDPの40%未満であり非常に健康的だ。供給サイドの改革も進行している。減税の効果も出ている。今年も1兆元の減税を行う。中国は富裕層、中間層が全体を底上げする「先富論」を推進。教育、医療に重点的に分配し、全国民に平等にチャンスを与え、中間層の拡大に努めている。(八牧浩行





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