インドネシアGDP5%成長 4~6月、個人消費に陰り – 日本経済新聞

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 【ジャカルタ=鈴木亘】インドネシア中央統計局が7日発表した2017年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は、前年同期比5.01%増となった。1~3月期と同じ伸び率だが、個人消費の伸び悩みや政府支出の下落が響いて市場予想をやや下回った。

 GDP全体の6割弱を占める個人消費は4.95%増と、1~3月期の伸び率をわずかながら上回ったものの市場の期待値には届かなかった。

 消費が増える傾向にあるイスラム教のラマダン(断食月)が昨年より早く始まったため単純比較はできないが、中央統計局のスハリヤント局長は「中間層以上の家庭は貯蓄を増やす傾向がある」と指摘した。

 地場銀行バンク・セントラル・アジアのチーフ・エコノミスト、デビッド・スムアル氏は「政府の脱税者に対する取り締まりの強化などで消費者心理が悪化した」と分析する。

 インドネシアは東南アジア最大の消費市場で、同国の消費者の購買意欲停滞は域内経済に影響を与える可能性もある。

 消費伸び悩みは主要企業の4~6月期業績にも表れている。日用品最大手ユニリーバ・インドネシアと食品大手インドフードCBPスクセス・マクムルはいずれも前年同期比で減収となった。

 1~6月期の既存店売上高伸び率が前年同期の27%から8%に低下したデパート大手、マタハリ・デパートメント・ストアのリチャード・ギブソン最高経営責任者(CEO)は「落ち込みは想定を上回った」と述べ、通年の見通しを下方修正した。

 1~3月期には2.7%増だった政府支出がマイナスに転じたことも懸念材料だ。政府は大規模なインフラ開発に対する支出を拡大する方針を打ち出している。ただ財政赤字の上限がGDP比で3%と定められ、歳入が計画を下回っているため経費削減に追われているのが現状だ。スハリヤント氏は「公務員へのボーナス支給が遅れたことや出張が減ったこと」が要因と指摘する。

 設備投資など「固定資本形成」の成長率が加速するなど明るい材料もある。4日には日本たばこ産業(JT)が現地のたばこメーカーの買収を発表。ギブソン氏も「18年には消費者が戻ってくるだろう」と述べる。

 ジョコ・ウィドド大統領は18年に6%強の経済成長率を目指す方針。政府や中央銀行は最近、景気刺激策よりもインフレ抑制や外貨準備金の積み増しなど経済の安定に注力してきたが、早期の成長加速が見込めなければ新たな景気刺激策に乗り出す可能性もありそうだ。





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