輸出企業、16年度の採算ラインは1ドル100円 内閣府 – 日本経済新聞

Home » 01GDP(国内総生産) » 輸出企業、16年度の採算ラインは1ドル100円 内閣府 – 日本経済新聞
01GDP(国内総生産), 名目成長率 コメントはまだありません



 内閣府が28日発表した企業行動に関するアンケート調査によると、上場する輸出企業が採算を取れる円相場は2016年度時点で1ドル=100.5円となった。15年度の調査より2.7円の円高となり、5年ぶりに円高に修正した。足元の円相場は112円台で推移している。トランプ米大統領の経済政策をはじめ海外情勢によって円相場が大きく動く可能性もあるが、多くの製造業は円高がある程度進んでも利益を生み出せる収益構造になっている。

 東京と名古屋の証券取引所第1部と第2部に上場する2586社が対象。トランプ大統領が就任する直前の今年1月16日までに調査した。

 採算レートが円高に振れたのは、実際の円相場が昨年より上昇した影響が大きい。円高が進み、原油など輸入資源の円建て価格も下落しコストが減ったためだ。1年後の予想為替相場は1ドル=113.1円で、前年度調査(120.9円)から大幅な円高予想となった。予想為替相場も5年ぶりに円高方向に修正された。

 企業が想定する17年度の経済成長率は実質が1.0%、名目が1.6%で、前年度調査(実質1.1%、名目1.6%)とほぼ変わらなかった。4年連続で名目成長率が実質成長率を上回り、企業が物価上昇を見込んでいることが分かる。

 海外生産を行う企業の割合は15年度に65.1%となった。13年度の71.6%から低下が続き、05年度(63.2%)以来の低さとなった。外国為替市場ではこの1年で円高が進んだが、なお採算ラインよりは大幅な円安水準にとどまっているため「円安の定着で海外生産を抑える企業が増えている」(内閣府)。中国の人件費など海外での労働コスト上昇も影響している。

 一方、国内外の生産高を比べた製造業の海外生産比率は15年度に21.9%となり、12年度以降20%台前半で高止まりしている。円安の定着などで生産拠点の国内回帰がある一方、需要拡大を見込んで海外で増産する動きも活発になっているとみられる。

 今回の調査から資本金1億円以上10億円未満の中堅・中小企業も、上場企業とは別に調査した。「今後3年間で雇用者を増やす」と答えた企業の割合は58.3%と、上場企業(67.8%)ほどではないが、内閣府は「中堅・中小企業でも採用への強い意欲が示された」とみている。





コメントを残す