今秋にも一斉調査開始 県内ため池の豪雨対応力 – 中日新聞

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 県内各地に点在する農業用ため池について、県は今秋にも、大雨への対応能力があるかを調べる一斉調査に乗り出す。西日本豪雨では、広島県のため池で豪雨から数日後に土手に亀裂が発生して住民に避難指示が出され、決壊のリスクが浮き彫りになった。県は構造に問題があるため池を見つけ出し、設備の改修などを検討する。

 県内のため池は、大河川がない知多半島や尾張地方東部の丘陵地を中心に、二千四百十カ所ある。ほとんどが江戸時代の新田開発で造られ、大雨への十分な対応能力があるかが不明な池が多い。百五十年前の一八六八(明治元)年には、大雨で入鹿池(犬山市)の堤防が決壊し、千人以上といわれる死者を出した「入鹿切れ」が起きた。

 県はため池のうち下流に住宅や公共施設などがあり、決壊した場合に被害が出る恐れがある七百三十五カ所を「防災重点ため池」と位置付け、秋以降、堤防などの構造に大雨への対応能力があるかを調査する。問題があるため池を二〇一八年度内に洗い出す計画だ。

 ため池には本来、大雨で水かさが増した際に、堤防に水圧がかかって決壊しないよう水を流す「洪水吐(ばき)」という設備がある。調査では、各ため池で洪水吐の機能が備わっているかを調べ、問題が見つかった場合は設備の整備や池の運用方法の変更などを検討する。

 ため池の決壊は地震など大雨以外でも起きることがあり、県は一七年度末までに、防災重点ため池のうち七百二十一カ所の耐震性を診断した。その結果、耐震性があったのは四割に当たる三百十七カ所にとどまることが分かり、「耐震不足」と判断された池の改良工事も進めている。 

 (中尾吟)

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