石垣部会「調査不十分」 天守復元、名古屋市は計画修正し提出へ – 中日新聞

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 二〇二二年末の完成を目指す名古屋城の木造天守復元を巡り、石垣の専門家による有識者会議「石垣部会」が十三日あり、市は天守台石垣の保全・整備方針を示した基本計画の一部を報告した。市は月内に木造復元の手法などを含めた基本計画を策定し、文化庁に提出したい考えだが、委員からは「市の調査は不十分」「承服しがたい」と改めて異論が相次いだ。

 市は今月中に文化庁の「復元検討委員会」で審議してもらい、十月の文化審議会で許可を得る計画だ。同庁は石垣部会の理解を求めているが、今回も難しかった。スケジュールはすでに市議会六月定例会で広沢一郎副市長が「厳しい状況」と述べている。

 この日は、河村たかし市長が冒頭のみ出席し「人員と予算はしっかり付けて、責任ある体制を取る」とあいさつ。市は石垣の調査結果を報告。劣化状況に応じ、安全対策が必要な箇所から応急処置をし、戦後に手を入れた部分の改修を試みるなど三段階で進める計画を報告した。委員の千田嘉博・奈良大教授は「調査が不十分。建物を先にして、石垣の修理や保全を後回しにするのは適切でない」と指摘し「文化庁への申請は市の判断だが、(部会が)了承したわけではない」と述べた。

 会議後、座長の北垣聡一郎・石川県金沢城調査研究所名誉所長は、国の特別史跡である名古屋城の価値は石垣にあるとした上で「あくまで石垣の大切さを子孫に残す道を考えていく」と話した。

 市は今回の意見を踏まえて計画を修正し、提出したい考え。名古屋城総合事務所の西野輝一所長は「石垣の保全と並行して木造復元を進める」、河村市長は「指摘は厳しいものもあるが、二二年十二月(の完成)は約束で、なるべく早く進める」と強調した。

 (中山梓)

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