企業のマーケターに独自調査――飽和する市場環境で「関係性」構築が課題に – AdverTimes(アドタイ)

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リーチ、認知から関係性へ…。競合環境が厳しさを増す中、お客さまとの関係性に目を向けるマーケターが増えているのではないか。月刊『宣伝会議』編集部では、そうした仮説のもとマーケターを対象にした調査を実施。そこから見えてきた結果を、多様な企業のマーケティング活動を見てきた、マルケトの小関貴志氏とともに分析していく。

情報が溢れかえる時代に選ばれ続けるブランドとは?

消費者を取り巻く情報、そして商品・サービスも増え続ける環境の中で「選ばれる」、さらには「選ばれ続ける」ブランドに必要なのは、消費者との関係性構築、エンゲージメントだ。

しかし多額の広告費を投じて、半ば強制的にでもブランドとの接点をつくれば、エンゲージメントが深まるわけではないのが難しいところである。

同じメッセージを一斉にマスに発信するコミュニケーションから、個々の顧客との関係性を育むコミュニケーションへ。

マーケティング活動の指針が大きく変化する中、いまマーケターは何に悩み、どう解決しようと考えているのか。月刊『宣伝会議』編集部では、その実態を明らかにすべく、2016年12月~ 2017年1月にかけて、国内のマーケター126名を対象にマーケティング活動の意識と実態を探る調査を実施した。本調査ではBtoB、BtoCといった業種・業態、また企業規模も多様な企業のマーケターを対象に調査を行い、現場の担当者から課長職以上の役職者までを含め回答を得ている。

今回は、マルケトの小関貴志氏の分析の元、読み解いていく。マルケトはマーケティング専業の世界最大手のエンゲージメントプラットフォームの開発・提供の他、ユーザー、パートナー、マルケトのメンバーで構成するエコシステム(「Marketing Nation」)で、ワントゥワンのコミュニケーション実現を支援している。

「2016年度にマーケティング活動の中で、力を入れた領域」を聞いた設問では1位の「ブランディング(26.2%)」、2位の「新規顧客の開拓(24.6%)」に次いで3位が「顧客とのエンゲージメント強化・ロイヤルカスタマー育成」(16.7%)」という結果に。

「既存顧客からの売上拡大(15.1%)」も加えると、約3割の人がエンゲージメントを重視する様子が見えてきた。小関氏は「情報過多の環境でもメッセージが無視されず、心を動かすコミュニケーションを実現させるには、個々のお客さまにパーソナライズされた情報を最も心地よく感じるタイミングと接点を使って伝えていく必要がある。エンゲージメントのような成果を可視化しづらい活動は取り組みが難しいが、一人ひとりのお客さまと向き合う姿勢がすべての基盤になる」と説明する。

「2017年度のマーケティング活動で、優先して投資をしたいと考える領域はどこか?」を聞いた設問では「ブランディング(27.8%)」が1位に。コモディティ化する市場の中で、より深いブランドに対する理解を求める姿勢が見えてきた。

「顧客とのエンゲージメント強化・ロイヤルカスタマー育成(18.3%)」は3位に入った。国内市場は人口が減少し、新規顧客の開拓だけでは売上を担保できない企業を取り巻く現状が見えてくる。このデータに対して、小関氏は「エンゲージメントと言うと、既存顧客との関係性について使われる概念のように聞こえるが、新規顧客の開拓に際しても、情報もブランドも飽和した環境では、関係性構築が肝になる。

エンゲージメントが企業活動、経済活動における、重要な価値になりつつある状況が調査結果からも読み解けるのでは」と分析する。

「お客さまとのエンゲージメントを実現するために2016年度に注力した施策」を聞いた設問では、「顧客インサイトの理解・カスタマージャーニーの設計」「SNS、コミュニティサイトの活用」「オウンドメディアコンテンツの拡充」の順に回答が多かった。小関氏が注目したのが4番目に入った「イベント・セミナー開催」だ。

「デジタルに閉じない顧客体験づくりを目指す企業は増えている。デジタルとアナログを組み合わせた一人ひとりの顧客に適切な体験づくりの支援は、マルケトでも注力している領域。デジタルマーケティングに限定したソリューションだと思われる人も多いが、あくまで顧客とのエンゲージメント構築が、当社が掲げる使命。メール、モバイル、Webサイト、ソーシャルに加えて、ダイレクトメール、店舗、さらに営業やコールセンターの人員も含めて統合マネジメントできる仕組みを整えている」(小関氏)。

「2017年度のマーケティング目標達成のために、注力したい具体施策は何か?」を聞いた設問では、「顧客インサイトの理解・カスタマージャーニーの設計」という回答が最も多かった。

この結果に納得をしつつ、一方で小関氏は「カスタマージャーニーを精緻につくったところで、実際にはそのジャーニーから外れるお客さまがほとんど。カスタマージャーニー設計に時間をかけるくらいなら、まずは仮説をもとに施策を実行し、実践の中で仮説やカスタマージャーニーの精度を高めていくアプローチの方が成果につながりやすい。実際に成功している企業を見ると、悩むくらいならまずは施策を実行して、高速でPDCAを回しながら、最適解にたどり着こうとする姿勢を持っているケースが多い」と指摘する。

「2017年度の戦略を実現するうえで取り組むべき課題」を聞いた設問では、「デジタル施策のスキルを持つ人材不足」「部門間の連携・データ共有」「慢性的なリソース不足」の回答が上位を占め、人材に関わる悩みを抱えている企業が多い様子が見えてくる。

この結果に対して、小関氏は「最初からスキルを持った人材は限られている。プロがいないと、マーケティングが実行できないわけではなく、当社のお客さまでもマーケティングの経験のない方がMarketoを使いながら、成果を出してマーケターとしてのスキルを修得していくケースは多い。人材の不足という日本企業の課題に対しても、マーケティングソリューションを提供する企業として貢献できる場面は大きいと考えている」と話した。


調査概要
調査期間:2016年12月23日~ 2017年1月13日 
調査対象:国内企業でマーケティング実務に携わる人(BtoB、BtoC問わず/現場のマーケターから課長職以上の役職者も含む)
有効回答数:126名 調査方法:インターネット調査

次ページ 「お客さまとの関係構築がマーケティング活動のすべての基盤」へ続く


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