インド、10~12月も7%成長 減速予想の経済白書と矛盾 – 日本経済新聞

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 【ニューデリー=黒沼勇史】インド統計局は2月28日、2016年10~12月期の国内総生産(GDP)成長率を発表した。物価の影響を差し引いた実質で前年同期に比べ7%伸びたとした。財務省は1月末公表の経済白書で、16年11月に実施した高額2紙幣廃止に伴う悪影響を加味すると、同年10月から今年3月までの2四半期の平均成長率は6.5~6.75%に沈むとしたが、統計局の公表値は、白書と矛盾する結果となった。

 今回の公表値7%は市場の事前予想(6%台前半)を大幅に上回った。16年7~9月期の実質成長率を従来発表の7.3%から7.4%に上方修正するなど、過去の数値も遡及改訂した。

 統計局の公表によると、10~12月期に個人消費は10%増、設備投資は4%増となった。個人消費の2桁増は17四半期ぶりで、モディ政権下では初めてということになる。設備投資は4四半期ぶりに増加に転じた。

 今回のGDP発表は、高額2紙幣の廃止が初めて反映される四半期の数値とあって注目されていた。統計局のアナント首席統計官は28日の記者会見で「現時点で入手可能な企業(業績)データなどを反映した。今後、さらに詳しいデータが手に入る可能性はある」と語り、7%成長に懐疑的な見方を示す記者団の質問を退けた。

 一方、企業の販売動向などミクロ統計からは、10~12月期の大幅減速が明らかになっている。10~12月の新車販売は前年同期比1%増となり、7~9月の14%増から大きく減速。インド商工会議所連盟(FICCI)の1月の調査によると、経営環境が良いと答える企業の割合は43%となり、前回調査の64%から大きく後退した。流通紙幣の9割(金額ベース)に当たる2紙幣が廃貨となったことで、現金決済を中心とした取引が停滞したためだ。

 もっとも、決済の停滞には底入れ感も出てきている。新車販売は1月に4カ月ぶりに前年同月比で2桁増を記録し、オートバイ販売も同月に6%減と、12月の23%減からマイナス幅を縮めた。10~12月期の国内販売数量が前年同期より4%少なかった日用品最大手ヒンドゥスタン・ユニリーバのバラジ最高財務責任者(CFO)も「現在は(紙幣廃止の悪影響から)回復途上にある」と指摘している。

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